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大槌とデザイン_Hiroto Kishima_2023.10

一章 120のbpm、ドッキドキ

今年は秋を感じている。
残暑の9月を乗り越え、10月は毎日過ごしやすい。夜は少し寒いので、早速こたつを引っ張り出し、ぬくぬくとしているのだけど、それでも去年は温度を『5』に設定していたのに、今は『2』くらい。寒い冬は苦手です。
今年は暖かくてよかったね〜!

10月7日〜9日までおしゃっちにて開催された「新世界『透明標本』展」はとても素敵な展示だった。ポスターとチラシのデザインで関わらせていただき、当日も少しだけお手伝いをさせていただいて、間近で透明標本をみることができ、生物の神秘、構造の美しさを深く感じた。透明標本作家の冨田伊織さんのギャラリートークでは、なぜ標本によって色が違うのかを知ることができ、納得と普段見ることができない生物の内側を知る。
私の疑問であった「大型の動物でもできるのか」という点について、タンパク質が多く含まれる哺乳類は難しいのだとか。なかなか透明にならず綺麗な標本を作ることができない、また骨格の複雑性などもあるのだと説明があった。また一つ、賢くなりました。でも記憶で記述しているので、間違っていたらごめんなさい。正しい解説は冨田さんまで!
大槌でこのような芸術、学術的な展示をすることはあまりないと思うので、多くのお客様がお見えになった。お客様の中でもポスターを見た、と言ってくださる方もいたり、また町内でポスターについて嬉しい感想を直接いただいたり、少しでも力になれたのならと私自身とても嬉しく思います。

小瓶の中で輝く。
冨田さんによるギャラリートーク。
素敵な展示でした!

10月も最後の28日、ハロウィーンの前に開催された「モモちゃん、元気イースね!フェス」。桃畑学園サーモンイベント、大槌元気市、いす-1グランプリの三つのイベントが合同した本イベント。チラシと元気市の広告物制作を担当し、当日は会場の写真撮影を行った。

盛り沢山でしたね。
様々な出店がありました。
全体の様子。
元気市エリア。
白熱した、いす-1グランプリ。
大漁旗が会場を彩る。

二章 1mmのズレが気になる

昨年に引き続き、大槌町ネットワーク交流会のチラシを制作した。
今年は埼玉県川越市の三ヶ所で大槌の虎舞が演舞する。
私の地元、埼玉県。
川越はちょっと自転車で遠出してみるか、と思った時によく行っていた。小江戸と呼ばれる昔ながらの風景も残り、とても良い町。暑さで有名な埼玉でも、もうこの季節になれば寒くなっているはずである。
チラシのデザインは昨年度から少しだけ変更した。大槌と埼玉は片道六時間くらいの距離だけれど、このような交流があって、いつか遊びに来てくれたら嬉しい。確かに距離はあるけれど、意外と近いかもしれない。

最近友達に辺鄙なところ住んでるねと言われました。そんなことない。
埼玉近隣の方はぜひ川越へ!

同じく大槌町ネットワーク交流会で使用する、紙袋のデザインをした。
大槌を想起させるイラスト「鹿」「かもめ」「鮭」の三つを散りばめて、ひょうたん島。全体的にポップにまとめた。もう少し目立っても良いかなとも考えたけれど、白地の紙袋なのであまり浮きすぎないようにした。

これは試作品。
これが完成品。

今月、最も大変だった仕事は新しく開発しているおみやげ品「磯ラーメン」のパッケージ制作。こちらはアールヨンジュウゴデザインのお二人に、たくさんのご指導をいただきながら制作をした。
本当に磯の香りたっぷりで濃密な一ヶ月だったけれど、たくさん考えて形にして、いろいろな技術を教えていただいて、振り返れば楽しい時間だった。ランナーズハイとはこのようなことをいうのでしょう。苦しければ苦しいほど、達成感が物凄い。マゾヒストな精神を持っていないとなかなかできないことってありますよね。そろそろ世に出てくる頃合いかなと思うので、磯ラーメンについては来月、きちんと書きたいと思う。
正直なところ、今月は疲労困憊の毎日でした。

三章 5mgの小休止

実はこんな作業もしている。
「大槌カイ物語」のフランス語の字幕入れ作業をした。動画はあまり慣れていなくて今回は字幕入れだけだったので作業的な問題はなかったが、しかしそれでもフランス語をよく知らないので言葉の区切りがわからず、思わぬところで苦戦する。また、どのタイミングで入れているのか気になったので、字幕映画を見て自分なりに調べてみる。初めて字幕のタイミングに興味を持った。

いつもと違う画面は慣れない。

11月のデザフェスのために、夜な夜な作業をしていると、一日中画面を見ていて目がすっかりパッサパサになってしまう。ビタミン、足りてないですね。ということで、秋は果物も美味しい季節、りんごを買ってみました。果たしてりんごにビタミンが豊富に含まれているのかは知らず、好きなだけで選んだのだけど、それでもりんご味のゼリーとかを選ばないようになったところ、成長しております。
ゆくゆくは大槌でも私たちが作っているものを出展してみたいな、と思っている。その視察ではないけど、いろいろ調べるために10月29日のおしゃっちマルシェへ遊びに行った。様々なハンドメイド作品をはじめとする出展があり、新しいピアスを購入。新しいアクセサリーってテンション上がります、ギャルになりたい。
とりあえず来月は東京ビッグサイトで行われるデザフェス、頑張ろう。

あとがき

毎年、誕生日を迎える直前には自宅で映画をみているのですが、今年はとんでもない作品に出会ってしまいました。スペインのガルダー監督が描く、極限状態の究極な階層社会の世界『プラットホーム』。
鑑賞後、呆然と天井を見つめ、いつの間にか日付が変わり、一つ歳を重ねていて、なんとも作品の力は素晴らしい。
人によってかなり評価が分かれるようですが、僕はとても巧妙で奇抜な工夫を凝らしている映画だと思いますので、読書の秋、食欲の秋、運動の秋と、何をするにもちょうど良いこの季節に『プラットホーム』をぜひどうぞ。

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