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【1】ダーチャに至る道
10年くらい前に、「ダーチャで過ごす緑の週末」という本を読みました。
1986年にソ連で始まったペレストロイカにより、市場は混乱。物不足からインフレが進行し市民の生活を直撃しました。市民が困窮している様子は、ニュースでも放送され、私の記憶にも残っています。
そのような状況の中で、生活を助けたのが「ダーチャ」だったそうです。
ダーチャとは、国から支給された家庭菜園付きの別荘。
暖かい季節の週末や長期休暇に、郊外にあるダーチャに滞在し、野菜を育て収穫し、凍てつく寒い冬に備えるそうです。自ら食糧を作る力があったから、物不足を乗り越える事ができたそうです。
インフラは水道くらいしかなく、自ら建てた小屋にバケツトイレ。それでも、豊かで色とりどりな菜園の景色は、私に強い印象を残したのでした。
その頃の自分は、まさか自分がダーチャを作るとは夢にも思ってもいませんでした。
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