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【最近読んだ本】

これは2024年3月に出版されたばかりの本である。
執筆者の中に、私がオンライン研修で出会った先生方のお名前を見つけたので手に取った。
私は日本語教師歴は20年以上と長いのに、数年前まで『今の日本語教育にとってどんな課題があるのか?』について考えることはなかった。ただ目の前の学生だけを見て、「どうやって教えたらわかりやすいか?」とか「どんなテキストが合っているか?」とか、教え方ばかり考えていた。教員控え室での同僚との雑談でも「今期の学生は静かだ」とか「Aさんはなかなか文字を覚えない」など、目の前しか見えていなかった。
しかし、様々な研修を受け、たくさんの先生方と出会い、徐々に視野が広がっていった。
そんな私に、この『一歩進んだ日本語教育概論』は専門的過ぎず、とても分かりやすかった。

この本の「はじめに」には、次のように書いてある。
「本書は、ことばに関わる実践と研究の基本的な視点や姿勢を理解することを通して、日本語教育を概論的に学ぶための入門書です。」
また、各章の「はじめに」では、それぞれの執筆者(その分野の先生方)が、なぜその研究を始めるようになったかのストーリーが書かれていて大変興味深い。私から見ると、雲の上の、遠い存在の先生方なのに、その体験談を読むと身近に感じられるから面白い!

日本語教育に関心がある人は、研究者じゃなくても読み物として面白いと思うので、ぜひ読んでみてほしい。

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