見出し画像

ヴァグラント!!

前記事で少し触れましたが初ミュージカルに行ってきました。

ポルノグラフィティ新藤晴一さんがプロデュース・原案・作詞・作曲されたヴァグラント。
「内容が気に入らなかったら晴一さんと(脚本・演出を担当された)板垣さんが自腹で返金します!!」とキャストさんにハードル上げられていただけあって素晴らしかったです。

演劇ってすごい、エンターテイメントって最高。

ひょっとしたら感想を書いたつもりがネタバレになるかもしれないので、一旦宣伝がてらグッズ販売のHP挟んでみます。
ネタバレは見たくないなって方はここでサヨナラでお願いします!




まずはストーリーについて。
完全オリジナルストーリーとの事でしたが、米騒動の頃の大正時代の日本、という設定のせいか時代背景とか「ああ、この時代ならこういう考えの人いそうだよね」っていう共感度が高かったです。世界観にググッと惹き込まれました。
ミュージカル初心者でも楽しめる内容にしたともおっしゃっていたので、やはりその辺りのセンスの良さはさすが晴一さんだなぁと思いました。


「開演の間は日常を忘れてどっぷり世界観に浸れるようなものにしたい。見終わった時はスカッとするようなハッピーエンドで。」
と言ったようなことを晴一さんがおっしゃっておりましたが、まさにそんな内容だったなと思いました。
ハッピーばかりじゃ緩急がないので、ハッピーに向かうためのしんどい出来事の描写もあって、途中感情移入して少し辛くなった箇所もありましたが、ラストを見たらこの爽快感のための辛さだったんだなぁと納得出来ました。
途中「お酒が好き♥️お酒は最高!」という楽曲が出てきて、もうこれは踊れるレベルでマスターしたいと思いました。
いつの時代も仕事の辛さを緩和できる存在は大事ですね。笑


初心者に優しい繋がりで言うと、
恐らく、観客に共通認識で持ってほしい情報はごく自然な形でセリフにのせてもらっていたので、名前を覚えるのが苦手な私にはとてもありがたかったです。
具体的に例をあげると、政則がトキ子に恋心を抱いている、というのは「ヤマの皆の周知の事実」として村人から「みんな知ってるんだぞ!お前の気持ち!!」とはやし立てられる描写がありました。
HPの相関図見れば書いてあるでしょ?と言われればそれまでなのですが、名前とミュージカルの話に至るまでの役たちのバックボーン、実際に動いている様子を合わせて見せてもらった方が覚えやすいし、人物像がより深まる気がしました。

反対にミュージカル上で起こった出来事は一々細かく語らず、歌に感情をのせて表現することで、詳細は観客一人ひとりの受け取り方に委ねてるのかなぁと思いました。
今回の主人公の1人であるトキ子は、関わる要素が多く複雑なので、もっと台本に書かなくて大丈夫なの?!と板垣さんに確認したと晴一さんもどこかの媒体でおっしゃってました。
台本上にもト書きを書きすぎず、「役者の技量に役を預ける」のがミュージカルの醍醐味だそうです。非常に深い。

同じ役を2人で演じる「ダブルキャスト」にすると、役者によってセリフのニュアンスや言い方が変わるそうです。
日常生活でも同じ言葉をどう受け取るかは人によって異なる、という経験は多々あると思いますが、敢えてそれを生かすという発想は今までの私の中になかったので、新しい世界が広がったようでした。

これを知った頃にはもう行ける日程のチケットが完売していたので今回は叶いませんでしたが、次回があればそういった'舞台ならでは’の楽しみ方も深掘りして感じたいと思いました。


キャストさんについて。
正直に言うと、ヴァグラントに関する情報を追いかけるのに精一杯で、キャストさん本人の情報(主に過去作)まで追いつけませんでした。
事前の情報に左右されず全員をフラットで見ることが出来た、という捉え方も出来るのでそんなに後悔はしていませんが、これから調べていきたいです。

みんな素敵でどなたを特筆しようかずっと悩んでいたのですが、やっぱり桃風役の美弥るりかさんはまとっているオーラが他の方よりひと回り大きかった気がします。
姉貴分という役柄もあるかもしれませんが、主役を引き立てる演技が上手。他の人がセリフを言っている間も今どんな表情をしてるのかな?どんな動きで感情を表してるのかな?とついつい目がいってしまう存在でした。
後日、宝塚ご出身と知りすべてが納得!!
落っこちそうなくらい大きな瞳が素敵で、舞台メイクが映えるお顔だなぁとも思いました。

私が見た公演のキャストボード
体調不良による代役の方もそうとは思えないくらい素晴らしかった。
ヴァグラント弁当
公演にちなんだ食事ってなんだかテンション上がりますね。
アフタートークは役とは異なる、俳優さんのお茶目な一面をたくさん拝見出来て幸せでした。ギャップ萌え!
晴一さんも最高でした!!


最後に…
ギターが随所に使われていたり、晴一さんが声で出演していたり、あちらこちらにポルノみを感じることが出来て相乗効果で最高でした✨
歌詞もね…月が出てきたり、遠くに行きたいのにこの地から離れられないもどかしさを船に託したりするあたりが晴一さんっぽいな〜と思いました。


たくさんの人が言ってるけど、見返したいのでDVD化を待ってます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?