障害がある人が通う施設での「生涯学習講座」【算数系ネタその①】
お会いできて光栄です
けんです
障害のある人が通う、生活介護事業所で働いています
気づけば今日で2022年が終わりです
来年もよろしくお願いします
今回は、私が職場で担当している生涯学習講座について
【算数系ネタ①】と題して書いていきたいと思います
私の講座は「勉強」「学習」の固定観念や常識にとらわれず、「今ある力でどう考えるか」にスポットを当てて展開しています
そういう目線で参考にしていただければ嬉しいです
私が現在担当している講座には
・繰り上がりや繰り下がりのない足し算や引き算ができる
・九九が半分くらいわかる
・数の大小を比べることができる
・10、20などのまとまりがある程度わかる
ご利用者さんが主に参加をしてくれています
中には少数や分数の計算ができるご利用者さんもいて、
「理解度に差がある」という状況を前提として
毎回講座を行っています
・「足し算」だけをつかって割り算を攻略する
「割り算」と聞いただけで難しいと感じてしまい、
できないという苦手意識が先行してしまうご利用者さんが多いです
が、やり方によっては十分攻略可能です
12÷2であれば
2+2を繰り返していき
12になったところで
「何回足したか」を確認します
ホワイトボードに書いていけば、
数を数えることで
答えが6になるとわかる、という具合です
全体的に難しいなという雰囲気が漂う場合は
ホワイトボードなどに磁石を2個づつくっつけていくと
「パッと見て数えられる」のでオススメです
ご利用者さんから
「え? これが割り算なの?」
と聞かれることがよくあります
「そうです! 割り算ができなくても割り算はできるんです」
と答えたときの、
ご利用者さんの「できた」という得意げな顔、
講座をやっていてよかったなと思える瞬間です
・10%オフって何?
お店などでよく聞く「10%オフ」を
足し算と引き算だけで説明します
この感覚がわかると
「10%オフ」と「20%オフ」なら
どちらがお得か、など
日常生活にも活かすことができます
10+10の答えを聞いてみます
もし難しそうであれば
目の前に数えられるものを置くなど、
「目で見てわかる」状況を作るといいかもしれません
10+10+10を繰り返し、
10回足すと100になるところまでいきます
100は「10のまとまりが10個」
という部分を説明したら
「10%オフは10を1つ減らすこと」
であると伝えます
引き算ができるなら100ー10
苦手であれば減らした残りの数を数えます
理想を言えば、
「今度買い物に行ったときに値札のシールを見てみよう」
と思ってもらえれば最高です
外出の活動と組み合わせてみるのも面白いです
講座をするときのポイント
・ご利用者さんの理解度を子ども扱いしたり、「障害」をできない理由にしない
⇒「わからない」状態は、「わかる」状態になるためのチャンスタイムです
・正解ではなく答えにたどり着くことを大切にする
⇒「難しかった」、「できなかった」も立派な答えです
まだまだ紹介しきれないネタがたくさんありますので、
何回かに分けて紹介していければいいなと思っています
それでは今日はこの辺で
ありがとうございました
また会う日まで
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