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ホストを守る護身グッズ

 最近、ホストたちの間で、刃物から身を守る「防刃チョッキ」が売れているという。自身もチョッキ愛用者で、ホスト歴4年のシゲル氏(仮名・25歳)は言う。

「僕らが使っているのは、刃先を通さない特殊な繊維で作られたチョッキです。今はファッション性も重視して作られ、スーツの下にさりげなく着られる薄いタイプが主流です。スリーピースのスーツにも似合うし、値段も8万円ほどで、この価格で命を守れると思えば安いものです。うちの店では万が一に備え、客とトラブルを抱えたホストには積極的に貸し出しています」

 チョッキの他に、防刃Tシャツ(3万円)、チン切りからペニスを守る防刃トランクス(4万円)などもあり、危ない客に備えて、密かに着用するホストも多いとか。

「彼らがここまで危機管理に目覚めたのは、やはり刺されそうになった経験が少なからずあるからですよ。客の中には、明らかに頭のおかしい女性も混じっているわけで、そんな子は異常な独占欲から、手に入らないなら殺してしまおうなんて思いつめ、刃物持参で店に来る。ナイフじゃなくても、割れてとがったビンで刺す場合もある。実際、うちでも接客中に、覚醒剤中毒女性から、アイスピックで刺されたホストがいます」(前出・シゲル氏)

 もちろん、散々女を騙して人生を狂わせ、刺されて当然というホストもいるだろう。それは自業自得と言われてもしかたない。

 一方、ホストを狙うのは女性だけではない。自分がフラれたのはホストのせいだと思い込み、恋敵を恨む元カレからも狙われるのだ。運よく防刃ベストに救われたホスト(21歳)は言う。

「常連客から、彼があなたをつけ狙っていると知らされ、用心のためにチョッキを着ていた。すると、帰り際に若い男からおまえのせいで俺たちはメチャメチャになったと怒鳴られ、急にナイフで刺してきた。ベストを着ていなければ、命はなかったよ」

 その他、ホストはヤクザともトラブルは多い。彼らの縄張りで女性をナンパしてしまい、「誰の許可を得てナンパしている?」などと脅かされる。完全防衛には、防刃だけでなく防弾機能もあるチョッキが必要だとか。客だけでなく、ヤクザからも刺される可能性があるとは驚きだ。

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