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BigQueryって?GA4を繋ぐと何ができるかまで詳しく解説!

こんにちは株式会社TAMでデータエンジニアをしている緒方です。
今回はGA4との連携で耳にする場面が多くなった「GoogleBigQuery」について活用例と併せてご紹介します。


1.そもそもBigQueryって何?

BigQueryとはGoogleCloud内にあるビッグデータの蓄積・分析・機械学習プラットフォームです。

そもそも「GoogleCloudって何?」という質問もあるかと思いますので先に補足いたします。
GoogleCloudとはGoogleが提供するクラウド上のコンピューディングサービスで、BigQueryのほかアプリケーション開発・バージョン管理などに利用するGAE(GoogleAppEngine)や直感的に機械学習モデルを作成できるVertexAIなどのサービスを組み合わせて、クラウド上でプロダクトを組み合わせて様々なサービスを開発することができます。

そしてGA4ではBigQueryとの接続が容易になり、また無料で接続を行うことができるようになりました。(旧UAでは有償版のみの機能となっておりました)
GA4とBigQueryの接続により、GA4単体ではできない分析や社内の顧客データと紐付けてオンラインとオフラインを紐付けたシームレスな分析などが可能になりました。

下記が実際のBigQueryの画面で、GA4の生データが日別でイベントごとに行でインポートされています。

BigQueryにインポートされたGA4データ

2.お金はかかるの・・・?

結論から言うと「GA4との接続は無料ですが、運用していくと課金される。ただし運用次第では無料で使い続けることも可能」です。

GoogleBigQueryにはストレージやクエリの処理量に応じた従量課金があり、それぞれ無料枠が設けられています。その無料枠を超えないよう運用することで実質無料で使い続けることが可能です。

BigQueryの料金形態や料金のシミュレーションもしてみたので詳しくは下記の記事からご参照ください。

3.BigQueryとGA4を繋ぐメリットは?

それではBigQueryとGA4を繋ぐとどんなメリットがあるのか説明します。

①過去14ヶ月より前の期間まで遡った分析が可能に

GA4では特定のページやイベントだけを見るようなレポートやデータをcsvなどで出力する際は「探索レポート」を利用することになりますが、この探索レポートで利用できるデータ範囲が最大でも過去14ヶ月となり、それ以前のデータをレポートで出すことができません。

しかしBigQueryにGA4データを貯めておけば14ヶ月より以前のデータも利用でき長期的な分析が可能になります。

LookerStudioとGA4を直接繋げば14ヶ月以前のデータもレポートで出すことができますが、データが多くなれば多くなるほど次に紹介する「割り当て上限」がLookerStudioで発生し、データの出力が困難になります。

②LookerStudioの「割り当てエラー」を回避できる

LookerStudioでGA4データを出力するマーケターさんも多いかもしれませんが、近年GoogleがLookerStudioとGA4のデータ送信量を制限するようになり、イベント数が多いGA4プロパティの分析やディメンションが多い分析では「割り当てエラー」と呼ばれるデータ制限が設けられるようになりました。

LookerStudioで発生する割り当てエラー

この「割り当てエラー」が発生すると1時間ほどLookerStudio上での表示ができなくなり、1時間経ってまた利用しても上限がかかるといった、かなり不便な思いをすることになります。

しかし、BigQueryに対してはその上限はないため、BigQueryに蓄積させたGA4データと連携することでこの「割り当て上限」を回避することができます。

③GA4単体ではできない分析が可能に

ここがBigQueryとGA4を連携する最大の魅力と考えています。
BigQueryでは蓄積したデータに対してSQLでデータ処理を施すことができ、通常では出せない指標を出せる他、自社でもつ営業データとデータを結合してWeb行動データと外部データを組み合わせた分析が可能になります。

それでは実際にどんな分析が可能になるのかご紹介します。

4.BiqQueryを使ったGA4データの分析例

①コンバージョンしたセッション内でみられたページを抽出

コンバージョンしたセッションの「ランディングページ」を分析することはよくありますが、ランディングページとサンクスページの間で見られたページもコンバージョン分析には必要になります。

学習塾などであれば「イベントページ」であったり、toB企業であれば「導入事例ページ」などランディングページとしては表示されにくくても、コンバージョンに寄与しているコンテンツを分析することができれば、導線の改善やコンテンツの勝ちパターンを築くことができます。

②自社の営業データと連携

GA4で取得したCVユーザーのデータと自社で持つ営業データを連携することで「Web」と「オフライン」を連携した分析が可能になります。

これにより通常GA4では「Web問い合わせ」までしか計測できませんでしたが、営業データと連携することにより「その後商談に至ったか」「顧客になったか」など分析できるようになり、より優良な流入元の分析ができるようになります。

GA4と営業データを連携したイメージ

ただしこれを実現するためには前提としてGA4上でCVユーザーの情報を営業データと照合できる共通キー(コンバージョンidやメールアドレスなど)をコンバージョンイベントにユーザーパラメータとして設定しておく必要があります。

GA4データと営業データを共通キーで連携

5.GoogleBigQueryでお困りの際は

ここまで読んでいただきありがとうございました。
株式会社TAMではさまざまな業界のマーケティング支援をさせていただいており、BtoB企業のWebマーケティングに特化したサービスも展開しております。

BigQueryを利用したGA4活用でお困りの際や、もっとお話を聞いてみたいという企業様がいらしゃいましたらぜひお気軽にお問合せください。


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