見出し画像

私だけかもしれないレア体験。もはや、うぶなんかではないアイツとの闘い。

学生時代の憂鬱な記憶は誰にでもあると思う。

意地悪なともだちがいたとか
苦手な教科があったとか
給食でご飯の日も牛乳1瓶飲むの辛いとか

私もある。
それは、毛深かったこと。
当時、恥ずかしいと誰にも言えなかった。
周りの子はきっと、私の腕や脚を見て、うわぁ!毛深っ!!!と思っていただろうな。
けど言及はされなかった。

どれくらい毛深いかと言うと。
手の甲も満遍なく、小指にもしっかり生えていた。第一関節の方も1,2本生えていた。
腕の毛は、肘下長いところは1cm超。
櫛でとかせた。肘上も、肩のあたりまで4mmくらい。
太もももそこそこ長くて膝下も5mmはあった。
もはや、これは産毛というか毛だよね。
「なんでこんなに豊富なんだい」
毛を撫でながら毛に私は問いかけた。
しーらない、と声が聞こえた気がした。

どうしたら良いかわからなくて、なんとなく隠していた。
肘下が下になるよう反らしてみたり
体育座りで膝下に腕を置いたり。
田舎あるある、頑固親あるあるで冬でも半袖半ズボンを着させられ本当に悲しかった。
毛深くて見られたくないから長袖にしたいと言いたかった。
中学生になるとずっと長袖を着ていた。

ところがあるとき私は闘うことにしたようだ。

スマホも、ネットへのアクセスすらない時代。
どうやって手に入れたんだろう??
しかも、いつの間に闘いの舞台を設定したのか?

脱毛ゼリーの記憶がある。
家族が誰もいない留守宅にて。

緑色のヌメッとしたゼリーを手に取る私。
腕に塗り、乾かして…
びりびりびり

痛いっ!思わず涙が出そうになるが
草原だった腕がゼリーを剥いだところからたちまち更地になるのを見て今度は感動の涙が出そうになった。

これでアイツとさよならだ!
ひとまず腕だけだけどな。

たぶん、痛さとか、ゼリーを買うお金とか、家族に隠れてやる手間とか、いろいろ心理的な障壁があり初戦にて脱毛ゼリーを引退した。

しかしまあそんなに甘くはない。
結局だんだんと生えてくる。

元のレベルまで戻ってきた私の産毛、いや毛を私はかみそりでナイナイするようになった。
でもまあ、いざとなればゼリーも使えるし、かみそりは肌には悪そうだが手っ取り早く視界から消えてもらえる。

闘わず共存する方向に転換した。
冬は密林、夏は収穫後の田んぼのようになっていたに違いない。

社会人になり、お金と時間にゆとりができてから脱毛サロンに通った。
結構な時間とお金はかかった。
どこか、長年の友を見送る心境だ。

だんだんと短く細くなるアイツ。
こうしてアイツとの別れはじわじわと訪れた。
かつての姿はもうない(目立つところのみの話)。
弱々しいアイツは気になれば除毛クリームで一発だ。生き残りで足の親指にピンピンしたのが4人ほどいて、気が向けば眺めて定期的に消えてもらう。

懐かしくなり脱毛ゼリーを検索してみた。
これかもしれない。
同じではないかもしれないがバレリーナのパッケージに見覚えがある。

昔あったかわからないけど、今は子ども向けの脱毛クリームもあるし、脱毛のデバイスも子どもにも使えるものもある。
解決策はいくらでもある!

子どもたちをみると1人は毛深く1人は毛が薄い。私は決めた。毛が気になる素振りをみせたら、解決策の相談に乗り、安全を確保しながら除去してあげよう!

明るい未来が見えてきた。
アイツに感謝しよう。

長々とお付き合いくださった方。
どうもありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?