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しょーもない話。婚期を逃してしまう男と女の話。

noteで募集中の「あの選択をしたから」の概要を読んで、参考記事から斉藤ナミさんの記事を読んだらどれもおもしろくて沼る5秒前だ。

なんともリアルでありサービス精神に溢れ、元気になれそうな、あるいは気分転換ができそう。

noteを読む時、「そうそう!私もそうだった!」とか「へえ!それに気になってた!」と思う内容を無意識的に求めている気がする。

そしてこちらの記事はまさに「それ、ずっと気になってた〜」という話題だったので思わず読んでしまった。

読み終わるときには「へぇ〜!!ほう!そうなんだ!」と、他人の経験をお裾分けいただける文章という手段の万能さにあっぱれ!と膝を打っていた。

読後に、忘れていた記憶のガラクタ置き場からぽろんとある思い出が蘇ってきた。

ゴミ箱から元に戻された感のある思い出。またゴミ箱に返っていくだろうし、いつかゴミ箱を空にするから思い出しついでに書き記してみたい。文章力のなさでおもしろく昇華できないのが残念だが、早速行こう。

時は、私、独身女30才の誕生日の夜。
横浜の海からボートで夜景を見てイタリアンで食事をした。そして港の景色を眺めながら歩いていた。横にいる相手は独身男、約32才(うろ覚え)。

この2人、1週間✖️4か月ほど社外研修で仲良しになり、ふたりで食事したりもしたが、本格的にデートするに至ったのだ。三十路突入で大売り出しモードになっていた私は今がチャンスだよ!とばかりにデートに誘われたときその日が自分の誕生日であることを告げた。それで引かれても大丈夫、研修の最終日でもあった。縁がなければもう顔を合わせなくていい。

それでもデートは決行された。
されば、私は期待する。
「付き合ってください」
この一言を。

すっかり暗くなり帰ろうかと思う時間。
彼の口が開いた。
「好きな人います?」

…。

その瞬間私はフリーズした。
どう答えるべき?!

「はい、います、あなたです」
これはいささか、やりづらい。
攻めすぎではないか?

では「いません」
だろうか。
ちょっと、これは引きすぎだろうか?
躊躇した。
全然興味がない人と誕生日の夜、それも30才になる夜を捧げたりしないよ、事前に2人でご飯行ったりもしないよ、それなのに、まったく好きな人いない風に逆戻りしないといけないのか。

友人に後日話したら、これが正解じゃないかと言われた。
自分が告白する前に他に好きな人がいないか確認しただけなんじゃない?と。
自己肯定感が低い私はそこまで頭が回らなかった。

「いいなと思っている人はいます」
これはどうか?
ちょうど先ほどの1番と2番の間くらい?

…。

そして私の頭はショートした。
それ以上彼とコミュニケーションするためのエネルギーが捻出できずゲームオーバーとなった。
「めんどいな」
心の底でそんな気持ちも湧いてきた。

ガラガラとシャッターが閉まっていく音が聞こえて記憶がなくなった。
確かそのまま帰宅して寝たような。

その後、彼から「また会いたい」というようなメールが来た気がするけど、私は横浜の夜のように消耗しショートする自分を想像して撤退を選択した。できない、私はあの続きの物語を思い描くことができなかった。

また彼と会えばまた違った展開があったかもしれないが、勇気を出してデートにかけた私は戦意消失しもう立ち上がれなかった。

つまり、男と女、彼と私は婚期でバッターボックスに立ち、逆転のチャンスがわずかにもあったかもしれないのに空振りした。のではないだろうか?

あの時、私はなんと答えるべきだったのか?

いつか気力があれば彼に答え合わせをお願いしたい。

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