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彼との1年。

彼との1年。

先日、今年最後の逢瀬をした。
いつものようにホテルへ行き、ご飯を食べ、テレビを見て、シャワーを浴び、セックスした。

偶然が重なって会えることになった、というのもあり、今年最後というのもあり、とても楽しかった。彼をベッドに押し倒して、抱きしめてもらったり、お笑いを見て一緒に死ぬほど笑ったり、そんな一つ一つが、私の中で、大切な輝かしい思い出となって残る。そんな予感がした。


その日の彼の宿題は、一つずつじっくり丁寧にすること。私もこっそり宿題を考えてきた。それは、彼の様子を目に焼き付けること。

彼は宣言通り、いつも以上に丁寧にした。「まずは首ね」「次は背中」と、いちいち耳元で呟きながら。大好きな彼の声を聴くだけでものすごくドキドキする。

私はときどきじーっと、彼の顔を見ていた。普段は、恥ずかしいからあまり見ないようにしがみついたりしてる。でも頑張ってやってみた。見るということは、彼からも見られるってことだ。

目が合う。見つめ合う。彼が微笑む。
気持ちよさそうやなぁ。
かわいい。
かなわん。
好き。
めっちゃ好き。


一気に気持ちよくなる。

すごくいい。



「また気持ちいい記録、更新しちゃったね」
「1年の締めくくりにふさわしい日やったな」
「うん、ほんとに」


計6時間の逢瀬の後、私たちはそれぞれの家へ帰った。






今年を振り返ると、彼との絆が大いに深まった1年だった。

というのも、私がとても辛いときに支えてくれたのが彼だったからだと思う。


恋人の大変なとき、支えなくてはならないとき、そういうときに人の本性が出てくるよね。ただ自分が楽しいから会いたいとか身体が気持ちいいから会いたいだけの場合は、そういうのってメンドクサイと感じると思う。また元気になったら連絡して、とか、話は聞くけど、まぁ僕にはどうしようもできないしなぁ。とかね。そういう他人事のような対応になる。実際、他人事だからね。

それにましてや、自分にも危害が及ぶ場合は全力で逃げる案件だと思う。守るべき家庭があるならなおさら。


だから、彼が離れても仕方がないと思ってた。恨むまい。私は覚悟を決めていた。今までありがとうございました!あなたとのことは、一生の思い出にします!!


ところが彼の行動は私の予想に反した。彼は離れなかったどころか、自分に危害が及んでも、対応してくれた。それ以降も想像以上に迷惑を掛けることになったけど、それも全て受け入れてくれて、「俺のことよりリセのことや」と。

本当に本当に、驚くほど細やかに支えてくれた。

よって、彼の全てが信頼できるようになった。


彼も変化があったように思う。愛情表現が豊かになった。「リセって好きとかよく言ってくれるし、めっちゃ愛情表現してくれる。それすごく嬉しいから、俺もしようと思った」。私うざくないだろうか、と心配していた1年前の私よ。大丈夫。どんどんやってよし。彼は硬派気どりの、優しくて素直な、本当に素敵な男性だよ。


苦難を共にした男女は絆が深まる。


彼は体の相性がものすごく合うと言ってくれるけれど、それは気持ちが深く繋がってるからじゃないかなとも思う。少なくとも、女性はそうじゃないかな。わからんけど。


ときどき考える。
もし50歳までセックスしたとして、月1度の逢瀬だとしたら、その回数はおよそ240回だけ。240回って多く感じるけど、20年と考えると、決して多くはない。
彼と楽しめる回数は限られている。

だから、来年も全力で楽しみたい。

彼と過ごせた1年に感謝。

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