後天性血友病Aのリスクとなる薬剤
後天性血友病A(Acquired hemophilia A: AHA)は第VIII因子に対するインヒビターにより凝固が阻害され, 出血経口となる病態である. 主に100万人に1人程度とかなり稀な疾患である.
AHAは50%が特発性. つまり背景疾患は認められない.
残りの半数は妊娠関連, 自己免疫性疾患, 血液腫瘍などを背景とするが, この中に薬剤性がある.
どのような薬剤がAHAの原因となりえるのだろうか?
薬剤性のAHA
WHO global databaseを用いてAHAと関連がある薬剤を評価(VigiBase)
(Haemophilia. 2023 Jan;29(1):186-192.)
・185例より, 14の薬剤がAHAとの関連が疑われた.
・薬剤開始〜発症まで30日間[9.5-73.75]
・関連性が高い(IC > 2)薬剤
IC: Information component
. 事後確率の事前確率に対する
比の対数
・アレムツズマブ(マブキャンパス), クロピドグレル, オマリズマブ(ゾレア), アスピリン, ペグINFα, ワーファリン, アピキサバン, アモキシシリン, シタグリプチン, リバビリン, ニボルマブ, PIPC/TAZ, CPFXはリスクは高め.
年齢層と薬剤によるリスク
・年齢層でもリスクとなりやすい薬剤が異なる可能性がある.
使用する機会がある薬剤もAHAのリスクとなる可能性.
知っておきたいところ.
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