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[ 今日の出来事 ] No.07


[ 今日の出来事 ] 2023.01.11(Thu)

南アフリカが、イスラエルを集団虐殺の罪で国際司法裁判所(ICJ)に訴えた裁判の審理が1月11日から始まりました。昨年の12月30日、南アフリカは国際司法裁判所でイスラエルに対するジェノサイド条約に基づく法的手続きを開始したという速報が注目を集めました。

TIMES OF GAZAがツイッターに載せた
@Timesofgaza

裁判の様子が、オンラインで配信され、「収容ではなく安心安全な暮らしを」という団体がリアルタイムで日本語に翻訳しながら、YouTubeにてライブ配信してくださりました。日本貿易振興機構JETROが、イスラエルとハマスの衝突に対する南アフリカを含めた各国の反応をまとめられてました。

昨年10月7日にハマスの反撃ニュースで、初めてパレスチナ問題を知りました。パレスチナで何が起きているのかを知るため、パレスチナ人民国際連帯デーの11月29日、京都大学にてパレスチナのガザ出身の方の講演会を聴きに行きました。

こんなにも悲惨な状況が同じ地球上で起きているのかと、どうして今まで知らなかったのかと反省しました。なぜ日本の報道機関は、このパレスチナ問題をもっと取り上げてくれなかったのかと、悔しくてたまりません。これほどの虐殺をし続けているイスラエルに対して、まともな国なら批判する声明をあげるはずなのですが、日本は何も声を挙げていません。アメリカがイスラエルを支援しているため、アメリカ寄りに立っているように見えます。そんな中、11月の内閣委員会の国会質問にて、イスラエルのパレスチナ人虐殺を許してはいけないと訴えてくれた議員が現れました。れいわ新選組の大石あきこ議員です。日本にも、まともな議員がいたのだと本当に安心しました。大石あきこ議員は、「イスラエル軍がガザの病院に突入しました。それをアメリカ政府は賛同しているんですよ。それで日本政府は、「この国会の中でも、これは国際人道法違反ではないのか。その疑いはせめて言えないのか。」という質問に対しても「コメントは控える」と、そんな恥ずかしいことを言っているんですよ。これが虐殺でなくて何なんですか。これが力による一方的な現状変更でなくて一体何なんですか。アメリカの二枚舌の正義が、あなた方の正義なんですか。それならば二度と正義を語るな。国際社会は共犯なんです。」と訴えかけてくださいました。大石あきこ議員の必死の訴えに、心打たれました。そんな訴えを遮るように、「誰も知らないことを知ったように言うな。」という悪魔のようなヤジを飛ばした議員がいました。自民党の大西英夫議員です。信じられますか?イスラエルが明らかな虐殺行為をおこなっているにも関わらず、このような心無いヤジを飛ばせる精神を持つ人間が議員をやっているのかと、とてもショックを受けました。大西英夫議員には、今すぐにでも議員を辞めてほいただきたい。この大石あきこ議員の訴えが、瞬く間にSNSで拡散され、さらに日本以上に海外でバズりまくりました。そして、ワリード・シアム駐日パレスチナ大使が、大石あきこ議員を表敬訪問しました。想いは届くのだなぁと、しみじみ思いました。

大石あきこ議員が国会で発言してくださったおかげで、パレスチナ問題が少しだけ広まり、小規模ですがデモもおこなわれつつあります。しかし、海外に比べると全くもって興味関心が薄いのです。日本人の無関心が、ここまで来ると人殺しに加担していることと変わりない気がします。海外では、大規模のデモがおこなわれたり、活動家や一般人だけでなく、著名人も声を上げ始めています。ひとつ驚くニュースが入ってきました。アメリカの人気女優ジェナ・オルテガが、映画「スクリーム」シリーズ7を降板するという記事。これがパレスチナ問題に関係しているのかと思われるかもしれませんが、スクリームで主演を務めるメキシコ出身女優メリッサ・バレラが、パレスチナ問題についてSNSに投稿したとして解雇されたと報じられた翌日の話だからです。降板理由として、「スクリーム」と「ウェンズデー」の撮影スケジュールが合わないということになっています。しかし、撮影スケジュールが合わないのであれば、予定を調整すれば良いのであって、降板させるのは不自然な気がします。

さらに、ジェナ・オルテガのTikTokアカウントが永久停止されています。ここまで来ると、やはりパレスチナ問題について一悶着あったのではないかと考えるのが自然ではないでしょうか。

どうして正しいことや本当のことを言っただけで、不当な扱いを受けなければならないのでしょうか。あまりにも理不尽です。それでも、メリッサ・バレラは諦めずにInstagramのストーリーで発信を続けています。

ジェナ・オルテガとメリッサ・バレラのInstagramは永久停止されておらず、今のところは大丈夫そうですね。

日本では、女優の安藤サクラさんがツイッターで即時停戦を求める署名に協力するという投稿をしてくれただけで、他の著名人は何の反応もありませんでした。仕事を干されることを恐れているのでしょうか。でも、子供たちが虐殺されているんですよ?それでも、自分の事の方が大事なんですか?心底残念に思います。そもそも政治の話や反戦の声をあげる行為が許されない空気が、この日本社会に蔓延っていること自体がおかしいんです。これからは著名人を含む国民全員が、この空気感を無くしていかなければと感じました。

また、スウェーデン出身グレタ・トゥンベリが、イスラエルのパレスチナ占領を批判すると、突然男にマイクを取り上げられ、演説を中断されるという出来事がありました。イスラエル軍報道官はグレタ・トゥンベリと連帯する人はテロの同調者だとまで発言する始末。活動家が大勢の人の前で普通に演説も出来なくなってきている感じがして、少し怖くなるニュースでした。

世界的に有名なアメリカの女優アンジェリーナ・ジョリーが対談で、人によって人権がある時と全くない時があり、正義が機能する時と全く機能しない時があると話していました。生まれた国や性別によって、人権の差があってはならないのに、実際はそんなことがないという現実を改めて気づかされました。どうすれば安心安全な生活と幸せな人生を確保できるのか、僕のような人間には答えなんて出せませんが、自分なりに考え続けていきたいので、いろんな所に対してアンテナを張れるようになりたいですね。この貴重な対談をツイッターにて翻訳してくださったT.Katsumiというアカウントがあり、とても有り難かったです。

著名人の話題で一番ショックを受けたのは、スティーヴン・スピルバーグ監督が公式コメントにてハマスを批判したことです。「インディ・ジョーンズ」や「ジュラシック・パーク」が大好きな僕にとって、これは本当にショックでした。今でも立ち直れていませんし、スピルバーグ監督が訂正してくださるまで立ち直れないと思います。

様々な著名人が10月7日以降、パレスチナ問題に対して反応する中、20年間パレスチナ問題に力を入れているアーティストがいます。神出鬼没で知られるバンクシーです。数年前、日本でバンクシー展が開催されましたね。僕もバンクシー展へ実際に行き、様々な社会問題や人権問題などについて考えさせられました。英国を拠点とするバンクシーですが、約20年の間に何度もパレスチナを訪れ、現地で作品を製作し直接支援を続けています。バンクシーが国際的に有名になったきっかけがパレスチナであったことは、どれだけの人に周知されているでしょう。かく云う僕自身も「Casa BRUTUS」の記事を読むまで知りませんでした。バンクシー展に行ったのに知らなかったなんて、お恥ずかしい限りです。バンクシーは、10月7日以降のイスラエルによるパレスチナ人への虐殺行為がエスカレートしている現状を見て、どう思っているのでしょうか。また、何か行動を起こすのでしょうか。気になります。

10月7日から2か月が経とうとしていた12月1日、Muhammad Shehadaさんという方のツイートが流れてきました。そこには、「イスラエルが7週間の内にガザ地区で殺害したジャーナリストの数は、ベトナム戦争の20年間と第二次世界大戦の6年間を上回った」(Google翻訳)という驚くべき悲惨な内容でした。

そして、12月12日には86人もジャーナリストが殺害されたのだと、sarahさんのツイートで知りました。短期間でこの数は、現代史上で最も多い数となってしまいました。残酷すぎて、言葉がありません。何の罪もない子供だけでなく、中立の立場であるジャーナリストの命までも奪うイスラエルの虐殺行為は、紛れもないジェノサイドです。

Israel killed 86 journalists in Gaza
@sahouraxo

どんどん悪化していくガザの状況。世界中でデモやボイコットなどBDSが盛んに行われ始めました。日本でも少しBDSを呼びかける声が出始めました。BDS FREEDOM JUSTICE EQUALITYというサイトに、分かりやすい図がありました。

ボイコット早見表
@BDS FREEDOM JUSTICE EQUALITY

日本語で分かりやすく丁寧に説明されているnoteもありました。

パレスチナのガザ地区での惨状を見兼ねたのか、国連のグテーレス事務総長が停戦を求めるよう安全保障理事会に要請し、決議案の採決が行われました。しかし、アメリカが拒否権を行使し否決という信じられない結果となりました。(なんとなく予想はしていましたが、やはりアメリカにはガッカリです)この結果にパレスチナ国連大使は、「安保理にとって最悪の日だ」と述べています。

イスラエルを支持している国は、アメリカだけではありません。ドイツのショルツ首相は、「イスラエルの国家の存立と安全のために立ち上がることがわれわれの使命だ」とイスラエル寄りの発言をしています。ナチスによるあの負の歴史を教訓とし、反省している国の首相の言葉とは到底思えません。ドイツの世論は、ショルツ首相の発言をどう受け止めているのでしょうか。有力紙ウェルトが10月中旬に行った世論調査では、政府がイスラエル寄りの姿勢を明確に示していることについて、66%が「正しい」と答え、イスラエル寄りのドイツ政府の姿勢には一定の支持が寄せられているとみられます。しかし、その後の世論調査では軍事行動への厳しい見方も出てきています。公共放送ARDが10月下旬から11月上旬に行った調査では、市民の犠牲を伴うイスラエルの軍事行動についての意見を聞いたところ、「正当化できない」と答えた人が61%と「正当化できる」と答えた25%を大きく上回りました。やはり国民はしっかりと見ているのですね。ドイツ政府は、国民の声を聞き、イスラエルに対して即時停戦を訴えて欲しいです。

イスラエルに対して南アフリカが起こした南アフリカ対イスラエル事件の裁判で、国際司法裁判所(ICJ)南アフリカが提出した仮保全措置の表示要求に基づく命令が1月26日に下されると発表されました。

来たる26日、国際司法裁判所で南アフリカがイスラエルに対してガザへのジェノサイドを止めるよう訴えた国際裁判の判決が下されました。結果は、ジェノサイド条約第3条に則り、イスラエル軍はジェノサイド条約に反する行為をしてはならず、大量虐殺行為に当たる全ての攻撃停止を命ずるとし、南アフリカの勝利となりました。

ドナヒュー判事は、イスラエルはガザでの虐殺行為を停止する今回の仮保全措置を遵守するために何をしているかを1か月以内に法廷へ報告しなければならないと述べられました。

ジェノサイド条約第3条について、「世界と日本」のデータベースで見ることができます。

国際法がまだ死んでおらず良かったとは思いますが、即時停戦が裁定に含まれていないことが不安に感じます。イスラエルがジェノサイド条約第3条に抵触しないよう行動すれば、事実上の停戦にはなるかもしれませんが、法的拘束力はあっても強制力は無いため、今までのイスラエルの行動を見ていると、条約を守るのか甚だ疑問です。1か月以内の報告を求めていますが、即時ではないので1か月間で攻撃を激化させる恐れがあるので、しっかりと注視していかなければなりません。しかも、直前にイスラエルの文化遺産担当大臣が、11月に続いて再びガザへの原爆投下を呼びかけています。嫌な予感が、的中しないよう祈ることしか出来ない自分が悔しくて堪りません。

アムネスティを含む16の主要な団体が、イスラエルとパレスチナ武装勢力への武器供与の停止を要請されました。

パレスチナのガザで活動する国連機関のスタッフが、イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃に関与した疑いが出たことで、資金拠出の停止を表明する国が相次いでいます。日本政府は、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への追加の資金拠出を一時的に停止すると発表しました。UNRWAは、難民となったパレスチナ人の生命と生活を守るために国連が設立した機関です。なので、疑惑が出ただけで生命線である資金拠出を停止することは、ガザの人々を見捨てるということに他ならないと思います。米国・豪・英国・独・伊・仏・蘭・カナダ・オーストリア・スイス・フィンランド・アイスランド・ルーマニア・エストニア・日本がUNRWAへの資金提供を一時停止する(2024.01.31時点)一方、ノルウェー・スペイン・アイルランド・ベルギー・ルクセンブルク・スコットランド(2024.01.31時点)は、UNRWAへの資金援助を続けると表明されていて、まだ希望があるなと感じています。change.orgというサイトで「UNRWAへの資金拠出を見合わせた国々に再考を求める」署名ページが開始されました。早く資金拠出停止を解除して欲しいですね。

EUが、UNRWAに支援継続を表明しました。

2月1日、UNRWAへの資金拠出停止した日本政府に対して、現地で支援活動にあたるNGOなどが「ガザの人々の命を奪うことに等しい行為だ」などとして、撤回を求める要請文を提出するとともに、記者会見を開かれました。

れいわ新選組が、UNRWAへの資金拠出停止に抗議する声明を出してくださりました。さらに、寄附までされています。また、パレスチナでの占領政策を終わらせようと声を上げる人々と連帯していくと綴っており、れいわ新選組には感謝しかありません。

2月5日、伊藤忠商事の子会社である伊藤忠アビエーションが、イスラエルの軍事企業エルビット・システムズとのMOUを2月中を目処に終了し、協業を取り止める考えを明らかにしました。頑なにエルビットとの契約破棄の署名を受取拒否していた伊藤忠の急な変わり様に動揺していますが、これは市民側の勝利であり、希望への第一歩なのではないかと思います。

伊藤忠に続いて、日本エヤークラフトサプライ株式会社もエルビット社とのMOUを終了すると発表しました。

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