第一話⑱

住み慣れた 商店街ともしばらくお別れです。

お母さんは 商店街の 大通りを飛びました。
そして一気に空高く舞い上がると港をめざしました。

真っ青な海が光っています。
ビルや車がみるみるうちに 小さくなって、海に出ました。
大きな船や 小さな船がたくさん見えます。
「お兄ちゃん!」
「なぁに？」
「お兄ちゃん この辺まで来たことあるの？」
「 もちろんだよ！」
本当は 、ルルにとって初めての場所でした。
ひとりでは、怖くて来られなかったのです。
(すごいぞ！こんなにきれいな所があったのか・・)
ルルは、感動していました。