第二話⑩
「キャシーばあさんは、どうして大丈夫なの?寒くないの?」
「おやおや、ルルは、世間知らずだね・・」
キャシーばあさんは、呆れたようにルルを見つめました。
「プロンコだって、チーちゃんだって みんな平気なのに、なぜツバメは、ダメだって、おまえさんは、言いたいのだろう?」
キャシーばあさんは、ルルの目を覗き込みながら言いました。
「じゃ 逆に聞こう。ツバメは、どうして毎年命がけで遠い南の国に行くんだい?」
「そっ それは・・どうしてなのか聞いたことありません」
「そうだろう? ツバメはね 寒さに弱いからさ。それに虫しか食べない
だろう?冬になるとほとんど虫がいないからね」
「ど・どうしよう。僕まだ死にたくない・・」
ルルは、急に心配になってしまいました。
「なーに、そんなに心配することはないさ。寒くなるまでに、まだ時間
があるから じっくり考えればいい」
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