第二話⑰

「ルルの越冬について、いい考えがありますか？」
テリーは、キャシーばあさんの顔を見るとすぐに聞きました。
「おやま、テリーは、ずいぶん急いでいるね」
「だって！このままじゃ ルルが死んじゃうって言うから・・」
「そりゃそうだけど、まだまだ先のことだよ」
「だけど、だけどルルが心配なんだ！」
「そうかい そうかい 分かったよ。お前さんたち二人は、ずいぶん仲良しなんだねぇ」
キャシーばあさんは、ニコニコ笑いながら言いました。
「テリー！ルルが住めそうな家を探してくれるかい？」
「ルルの家か、つまり暖かい場所を探すわけだね」
「当たり！テリーは、頭がいいね！」
テリーは、照れくさそうに尻尾を上下に振りました。
「私たちがそばにいて、ルルを凍えさせるわけにはいかないからね」
キャシーばあさんは、ルルを見ながら言いました。