落ちてるものを拾う
床にモノが落ちているのならば、それを拾う。
そこに迷いはありません。絶対的善。圧倒的な賛成多数。
しかしながら、実際には物を拾うことをわたしはしない。
それはなぜか。私が拾いたいそのモノは、広い教室の隣の席に座る凛とした女の子が勢い余って落としてしまったあのmono。
あのカドが取れた消しゴムに、他ならない。
そうであれば、我が家に居候している二人の美しい女性、つまるところの妻と娘の消しゴムは拾いたいという気持ちは持っているのですが、生憎、彼女らは消しゴムを使わないようです。
使わなければ、使わせるのみであるのですが、無理に使っていただくのも興醒めですので、家族会議を開く運びにはならないでしょう。
それは、あの時代のあのシチュエーションに意味があった、ということです。
残念ながら、あの頃には戻れません。
お休みなさい。
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