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モロッコ:旧市街 フェズ

今年の年一回の兄妹旅行は、モロッコだった。
モロッコ行きになったのは、親しい友人の2人がモロッコに行くというので、興味を持った。
モロッコといえば、映画の名作「カサブランカ」の舞台の町。
ガイドブックを見ると北アフリカでありながら、フランス領で異国情緒が溢れていた。
同じフランス領のベトナムとは、やはり全くその雰囲気は違っていた。
アジアとアフリカの文化の違いが、そこにはあった。
アフリカはまだ行っていなかったので、モロッコに行けば5大陸を制覇することになる。
いつもは個人旅行なのだが、今回は言葉のことや、治安のこともあり、ツアーの参加となった。
20年ぶりのツアー旅行だった。
そのツアーは、悲惨な結果をもたらした。

数日の大雪のせいで、飛行機の欠航があったため、満席だった。
空港に降りたものの、入国審査で1時間待ちだった。
最近の空港の審査で、こんなに時間かかるのは珍しかった。
バスに乗り込んだが、カサブランカの町は素通りだった。
その日はホテルに直行し、翌日がフェズ観光だった。
フェズはモロッコ王国北部の内陸都市で、イスラム王朝が首都としていた1番古い町。
旧市街(フェズ・エル・バリ)は8世紀に造られ、フェズのメディナ(旧市街)はマラケシュと共にモロッコを代表する観光都市だ。
フェズ旧市街の一番の見所は、迷路の様な路地とひしめく建物群、そして町の人々だった。
中世の面影が残っているフェズの旧市街は、1981年にユネスコの世界文化遺産へ登録された。
(上の欄の写真は、モロッコの首都:ハッサンの塔の門と)

ムハンマド5世の霊廟の門兵(馬に乗った騎兵は凛々しい)

この迷路は現地ガイドでもわからず、現地ガイドの他に旧市街を案内するもう一人のガイドがついた。
現地ガイドの英語での説明を、日本人添乗員がイヤホンを通して日本語で説明した。
結局、ガイドは3人だった。
迷路は世界各地にもある。
インドのベナレスのガンジス川に至る周辺も、すごかった。
細い路地には小さな店が密集し、大勢の人が行きかう中に牛も歩いており、当然その道には糞もあった。
イタリアの水路の町ヴェニチェアも迷路だった。
中世の石畳が引き詰められ、頑強な石造りのビルが細い路地両サイドに立ちはだかっていた。
だがその路地は清潔で静かであり、小さな公園が至る所にあって、子供が自由に遊んでいた。
フェズの旧市街(メディナ)は、インド風だった。



雑多な店が密集し、屋台の物売りがいたり、押し売りがあとをつけ回したりした。
また、八百屋の果物の臭い・肉屋さんの生肉・パン屋さんの臭いが混ざり合っていた。
路地にはごみも散らばっており、細びいた犬が徘徊していた。
行き場のない男性があちこちでたむろし、行き来する人々をぼんやりと見ていた。
イスラム圏の女性は働くことを許されていないので、その姿は皆無だった。
旧市街には囲むように街壁があり、東西南北に多くの門が造られていた。
どの門もかなりシッカリとした造りで、防御に徹した実戦的な門が殆どだった。
 


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