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第14週のテキサンズ

はじめに

 敵地AT&Tスタジアムで行われたテキサンズ対カウボーイズは、23-27でカウボーイズの勝利となりました。スプレッドはカウボーイズが−17.5でした。17.5て。17.5!?カウボーイズ@コルツみたいになると思われてたんでしょうね。

 今週チーフスが解雇したTaylor StallworthというDTを拾いました。6-2、300の27歳。大学はSEC東のサウスカロライナ。2018年UDFAでセインツに入団し2年過ごした後、コルツと2年契約。ロスター入りしてローテーション要員としてそれなりに貢献していましたが、契約切れとDC入れ替わりが重なって契約更新はナシ。今年チーフスと1年契約するもそちらでは鳴かず飛ばずでした。動きはあまり早くないですがランストッパーとしては悪くない選手です。この試合ではDTで最小のスナップ数ながらも4タックル(ソロ2)1TFLと期待以上の活躍。ドレッドヘアのDTは他にいないので見分けやすくていいですね。
 代わりにDwumfourが解雇されました。わりと気に入ってた選手ですが、彼以外のDTの契約はまだ残ってますし納得はしてます。PSで呼び戻さなかったのはわかりませんが。

アクティブ

 Kyle Allenは先発から降格しただけでなくアクティブにもなっていません。Jeff Driskelがバックアップとなりました(バックアップになると、試合前は思っていました)
 CooksとCollinsがどちらも欠場。今シーズン2回めです。となると先発はMooreにDorsett。今に始まったことではないですが、デプスの薄さに頭を抱えます。ドラフトで2人指名するのもアリです。
 Stingley、Hairston、Hinish…ルーキーの欠場が目立ちますね。CBの先発はNelsonにKing、ニッケルはTavierre Thormasでした。FBがいない代わりにTEが4人います。
 先週Kenyon Greenとスナップを分け合ったMcCrayがインアクティブ、今年の7巡ルーキーDeculasがアクティブになっていましたが、LGのバックアップは控えCのJimmy Morrisseyでした。

 一方のカウボーイズはかなり怪我人が多いようで、プロボウルLTのTylon Smithは12月7日にIRから戻ったものの大事を取ってインアクティブ。2番手CBのAnthony Brownはアキレス腱を痛めて先週IR入り。なんと12人もIRなんですね。もちろん控えや3番手も含まれますが、これだけ多いとローテーションやSTの構想を練り直さなきゃいけないでしょう。あまり怪我するイメージ無いですがロングスナッパーもIR入りしてFA補強してるようです。
 DEのChauncey Golstonや、3巡ルーキーWRのJalen Tolbertはインアクティブ。
 キャンプで故障したJames Washingtonが今季初出場だったようです。元スティーラーズのWR、この試合ではPitreのせいで仕事させてもらえなかった人。試合前の練習で足を痛めた先発SFのJayron Kearceは無事出場していました。

オフェンス

QBは2人で1つ

 先発MillsでDriskelはバックアップだと思ってましたが、なんとドライブの途中で交代するとは。そういえばプレシーズンでやってましたね、DriskelのQBパワーとかのデザインラン。
 ただ、ちょっとMillsの出番が少ないです。敵陣40ヤードに入ったらDriskelを出すとか決めてそう。実際Millsはレッドゾーンどころか、敵陣でプレイしたのは片手で数えるほどでした。さすがに36ヤードのパスが通ったあとに交代させられるのは気の毒です。

Dameon Pierceのキャリア5つ目のTD

テキサンズの最初のドライブは三凡、しかしリターナーがパントを取りそこねたうえテキサンズがカバーしたため敵陣深くから再び攻撃。ランランランでPierceがエンドゾーンに飛び込み4つ目のTDラン。タイタンズ戦のTDレシーブを含めればTDはキャリア5つ目。
 この試合は22回78ヤード1TDを記録。と同時に4つ目のファンブルもありました。これまでランパス合わせてちょうど250タッチでファンブル4つ。多いか少ないかわからないので調べたら、現在ファンブル4つのRBはPierceとDerrick Henry(275+26=301)、Travis Etienne(163+25=188)、Austin Ekeler(153+93=246)、Alvin Kamara(143+68=211)の5人、()はキャリーとレシーブの数。 こうしてみると頻度としてはまだマシな方…いやPierceは将来Nick Chubbのようになってほしいと考えてるので、251タッチで1ファンブルを目指してほしい。兎にも角にもファンブルは今季はこれで最後でお願いします。
 ちなみにファンブル王Melvin Gordonは115タッチで5回ファンブル、2週間くらい前にクビになってます。

チャレンジすべき

 もちろんこれはChris Mooreがエンドゾーンに手を伸ばしてたプレイのことです。テレビ放映のリプレイではヒザがついた瞬間を映していましたが、角度的にボールがエンドゾーンに入ってるかどうかは確認できません。3点リードの残り4分、FGでは意味がない、どうしても7点が欲しい状況でチャレンジしないのは納得できないです。
 納得行かないと言えばその後の2プレイもそう。怪我人続出のDBを攻めればいいのに。どうしてDeMarcus Lawrense、Armstrong、Odighizuwaのような強力DLと張り合おうとするのか。LVEも優秀なLBです。13パーソネルで正面からランで突破はそう何度も許してはくれないです。3rd-1はまだしも、ゴール前の4rd-3がそもそもかなり成功率の低いシチュエーションだと思いますがそこでDriskelとBurkheadのオプションて。しかもDriskelミスってるし。
 
 今週はQBを交互に起用していろいろと策を用意して、勝つためになんとかしようとする気がまだあることを確認しました。数十年ぶりレベルの大アップセットが見えただけに落胆も大きかったです。

ディフェンス

Harrisは今はまだ控え以上先発以下

 オープニングドライブのPollardのTD。KirkseyのオーバーパシュートとHarrisのリードミスにより、Pollardがほぼノンストップで大外を駆け上がっていきました。伸びしろがもう無いKirkseyは置いておいて、Harrisです。RBのアウトサイドランについていくスピードはあるものの、たまにプレイリードをミスするという指摘はドラフト前からありました。やはり1年で矯正するのは難しいようです。
  Harrisの短所、プレイリードとタックルミスに関しては一長一短で直せるものではないです。特にタックルは、シーズン中は激しくぶつかる練習を避けますし。
 しかし練習で教えられない類まれな身体能力がある。一定の評価があったカバースキルはプロでも通用するようで、今週はPBUがありました。彼も来年以降の成長が楽しみな選手です。

八面六臂のPitre

 前半のカウボーイズのツーミニッツO#はPitreの独壇場でした。サイドライン際でキャッチしたMichael Gallupにハードヒット。ショルダーによるクリーンなヒットでした。続くPrescottからWashingtonへのパス、キャッチしかけたところでまたもハードヒット。あまりの衝撃でWashingtonはボールをこぼしてしまいました。その後の通ればTDというTEへのパス、微妙なコントロールミスでそもそもキャッチできないパスでしたがこれもPitreがカバー。
 極めつけは3rd-10のPBU。

 カバー3のフィールド中央奥をカバーしていたPitre、CeeDee Lambがカバーエリアに入ってきました。しかしQBの視線は、ゾーンの隙間にいる別のレシーバーに向けられていました。それに気づいたPitreは投げられる前からターゲットに向かって走り、レシーバーの前に割り込んでボールを弾きます。DALはFGを選択。逆にHOUが攻撃するだけの時間が残りました。パス失敗で何度も時計が止まったためです。その後HOUがFGを決めてリードで前半を終えます。
 キャッチした直後のヒットはレシーバーの集中力を削ぎます。体が宙に浮くような衝撃を食らえば、次のキャッチの瞬間に別のことに意識をそがれてミスが起こりやすくなるでしょう。ワイドオープンのレシーバーがRACのことを考えて落球するように。…あと単純にハードヒットって見てて気持ちがいいですよね。特にSFのハードヒットがスキなんですよ、僕。
 Derek Stingley共々、彼ら2人はテキサンズ再建の大黒柱です。Zeke Elliottを一撃で仕留められるルーキーSFなんて一体どれだけいるんだか。

まとめ

 予想外のダブルQBシステムのせいか、意外に接戦だったからか、どういう感情で見ればいいのかわからない試合でした。ルーキーの活躍が見られたのは楽しかったです。が、Dameon PierceとKenyon Greenの怪我の具合が気になるところです。Pierceの痛めた足首は長引くと厄介。Greenは肩を怪我してからパフォーマンスが落ちていましたが、加えて右足のどこかを負傷したようです。
 怪我と言えばDEのJonathan GreenardとSFのGrayland Arnoldが練習に復帰してます。おそらく来週の試合には出場するでしょう。来週の対戦相手は…チーフス!うわー。

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