第6代テキサンズHC DeMeco Ryans

 ついにHCが決まりました。49ersのDCで選手時代はテキサンズでもプレイしていたDeMeco Ryansが、テキサンズの新HCに就任しました!額は不明ですが契約年数は6年だそうです。前任の2人がたしか4年だったことを考えると、チームの期待の高さが伺えます。

 テキサンズのファンにとっては今更かもしれませんがRyansのプロフィールを。
 アラバマ州出身の38歳。アラバマ大でLBとして4年プレイ、シニアのときカンファレンスDPoYやファーストチームに選ばれ、プレイヤーとしてだけでなく学業やフィールド外でも優れた選手に送られるLott Trophyを受賞しました。2巡全体33位でテキサンズに指名されて6シーズンプレイ、DRoYや二度のプロボウル、オールプロにも選ばれました。トレード先のイーグルスで4年プレイした後に引退。
 2017年に49ersでディフェンシブクオリティコントロールコーチに就任、コーチとしてのキャリアをスタート。翌2018年にインサイドLBコーチに昇格。DCだったRobert SalehがNYJのHCとなったため2021年にDCに昇格。その後2シーズンに渡ってトップクラスのディフェンスを維持し、2年連続でカンファレンスチャンピオンシップまで進出。DL、LB、DB、すべてのポジションでハイレベルなディフェンスを展開していました。

 49ersといえばBosaやFred Warnerがまっさきに頭に浮かびます。でもスターターの多くは49ersで活躍するまで無名の選手です。Warnerの頼れる相棒Dre Greenlawは2019年の5巡、キャリア初のプロボウルに選ばれたHufangaは2021年の5巡でした。ドラフトが上手い、というのもありますが順応しやすいスキームやコーチングの賜物だと想像しています。テキサンズの若いディフェンス陣がどう成長していくのかが楽しみです。
 4-3ベース、4-2-5のニッケルディフェンスが60%以上。DBを6人使うダイムディフェンスはほとんど無いようです。
 パスラッシュの大半(約75%)は4メンラッシュ。ブリッツはあまり多くないです、7回パスラッシュしたら1回はLBがブリッツしてる程度です。最小限のパスラッシュで後ろを厚くカバーするのはLovie Smithもやっていたのでスムーズに移行できるでしょう。
 ランディフェンスはDLにギャップコントロールを重視させてます。積極的にギャップへペネトレイトしてたこれまでのディフェンスから変わります。大きなロスは見込めませんが、ランをショートゲインに抑えることが多くなるでしょう。

 オフェンスはどうなるでしょう。すでに49ersのパスゲームコーディネーターBobby Slowik、ベンガルズのWRコーチTroy WaltersがOC候補に上がっており、面談をリクエストしています。
 Bobby Slowikは35歳、Ryansと同じ年に同じ役職で49ersに雇われ、2019年オフェンシブアシスタント2021年にパスゲームコーディネーターを務めました。OCやプレイコールの経験はありません。
 Troy Waltersは46歳、元選手です。WRでした。スタンフォード大出身、2000年に5巡でプロ入りし8シーズン過ごし引退。コーチとしてカレッジを点々とした後、2020年にアシスタントWRコーチ、2021年からWRコーチを務めています。UCF(2016〜2017)とネブラスカ(2018〜2019)でOCをしていました。プレイコーラーだったかはわかりません。
 どちらも魅力的。ただRyansの専門外のオフェンスであればNFLでのOC経験がある人物の方が安心できます。HCについてのアドバイスもできるくらいのベテランが1人は欲しいとも思いますが、コーチ人事、どうなるか…

 なにはともあれファンや選手が待望していたDeMeco Ryansが就任。シーズン中からすでに注目され、今オフは4チームがリクエストしていた人気株でした。チーム再建に向けてまずは第一関門クリアといったところ。これからどんなチームになっていくか、ワクワクします。

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