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年賀状印刷の思い出

以前働いていた印刷会社では
毎年年末に年賀状印刷の仕事がありました。
(現在は廃業しています)

主に百貨店やはんこ販売店等に置かれた
年賀状の見本チラシから
お客さんがデザインを選び
それに名入れ印刷をするという
昔からよくあるタイプの受注年賀状です。

数人しかいない小さな会社だったので
この名入れ作業のための
特別なシステムはなく
お客様が申込用紙に記入(手書き)した
内容をIllustratorというソフトを使い
一件ずつ文字入力をして
印刷の元になるデータを作っていくという
地道な作業でした。

この仕事でちょっと厄介だったのが

申込用紙にお客様が書かれた
さまざまな手書きの文字

クセのある文字達筆だと
解読不能なこともしばしば。
その度に確認をします。

特に異体字
(意味・読みが同じで字体が異なる)
がある名前の文字の確認は頻繁でした。

斉・斎・齊・齋
みたいな文字です。

↓まぎらわしい人名漢字一覧

上記サイトさんに掲載の文字より
もっとあったと思います。
ワタナベさんの「邊」なんて
数十種類あります。
まだ未知の「邊」があるかもしれません。
ワタナベさん
なんて恐ろしい。

ワタナベさんは節分で
豆をまかないらしいじゃないですか。
鬼より怖いワタナベさん
なんて恐ろしい。



話それましたが

戻って解読不能な文字確認で
特に手間取ったのが

メールアドレスの名入れ

0(ゼロ)かo(オー)か
I(アイ)か l(エル)か 
などなど
間違えやすいですね。

申込用紙には
フリガナを書く欄があって
お店のかたが気を利かせて
お客さんに一文字ずつ確認しながら
記入してくれるのですが
忙しさから書かれてないことも多く。

そして
昭和世代の中には

メールアドレスを

筆記体で書いちゃう✨


筆記体でメールアドレス

想像して欲しい

そりゃもう
流れるように美しい筆記体で
メールアドレスを
オシャレに傾けた筆記体で
ご記入してくださいやがります。

メールアドレスの@以降は
ドメイン名なので解読できますが
個人のアドレス部分は
それぞれさまざまなので
判断しかねる事が多かったです。

メールアドレスが筆記体だと
読みづらい事この上ない
おまけに最後にピリオド書いてあったりする

若い同僚は筆記体習ってない
読めないとぼやいてたので
へえ〜と調べたら
2002年度から(多分もっと前から)
筆記体は必修ではなくなったとのことで
びっくらしました。


これは11年前の見本
デザインはその年の春から夏にかけて作成
大手はもっと早い


年賀状名入れ
今は子供の名前のルビふりが多いのだろうなあ。


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