大失恋の話 ①
そのころ、私はとても辛かった。
時はコロナ禍の真っ最中。
歯科での医療過誤が原因で、難治の神経疼痛を患っていた。
神経痛と言うのはご存知の通り、一生うまく付き合っていくしかないものだ。
そして、よく知られている事ではあるが、慢性疼痛と抑うつ症状は仲良し、アルコール依存とも仲良しなのだ。
歯科治療の抜歯が原因で神経を損傷し、右下唇の一部と右下半分の口腔内において、
錯感覚でヒリヒリとした灼けるような激痛を伴いつつ、
触感・温度の感覚、ともに全く感じないと言う状態だった。
そんな時、出会ったのが彼だった。
煌めく可能性に満ちた人に見えたのだ、私には。
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