わがままで子供な僕

自分のわがままが通らないのは気分が悪い。
俺だっておたくのわがままを黙って受け入れて喧嘩しないようにしてきたのにさ。
おたくがこれまでどれくらい俺のわがままを我慢してきたかなんて知らないし、でもそこは感謝しているよ。
だけどどっちかが譲らなきゃいけない時には俺が折れてきたと思うんだよね。
え、「その『折れてやってる』感がウザいんですか？」そうですか、じゃあもうこうしましょう。

おたくにはわがまま言わないし、ネガティブに見せないように演技だってするからさ。それでいいでしょう。
極論ですか、暴論ですか、ええそうだとも。
「お互いに心地よいバランス」なんて探してる間に来世が来ちゃいます。
あなたがそれを望んでいるなら僕は徹底的に仮面を被ります。

不快な思いはもうさせないから安心してくださいね
あなたの嫌いは俺はもう死んだよこれからは仲良くやっていきましょう
2人が望んだ「一生一緒」
実現するための贄となりましょう。

どうぞお望みのものをおっしゃってください
私めが買って参りましょう

どうぞお望み通りに生きていてください
私めがエスコートしましょう

お望みとあらば死んで見せましょう
すでに生きてる意味もなくしていますから。

でもあなた様をお慕いしております
僕に生きる意味をくださいましたから

どうせ期待もしてくれないなら俺はロボットにでもなればいいんでしょうね
あなたの問いかけに答えで返す優秀な屍になりたいな

あなたと過ごした大切な時間
プログラムを書き換える有能な器官

イエスもノーもその他御意見もあなた用に作っておきますから
怒らずに聞いてくださいね
決めつけるわけではございません。

あなたが僕に求めているのは
パートナーではなく執事です
我儘を言っても許される人
成長のために叱ってくれる人

だからあなたの幸せを望む限り
僕は執事であろうとしてるのです
それが僕の望みでもあるのです
否定されたくないから殺します

卑屈で卑猥で矮小な自我を
捨てて立派な道具になるのです

こんなに幸せなことはありません
あなたのことを愛していますから

こんなに幸せなことはありません
あなたの隣に居られるのなら

こんな無価値な僕ですけれども
捨てないでくれてどうもありがとう
「死ぬほど好き」の意味がわかった気がします
これからも一生どうぞよろしく