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5/13 曇りときどき雨

5時20分に起きて準備。
6時半に家を出て練馬高野台へ向かう。
今日はEと新潟へ図書館戦争展を見にいく。Eのお父さんのご好意で車で連れていってもらうことに。
道中、後部座席に座りながら他人の"家族の会話"を聞いていると、普段見ることのないお父さんと一緒にいるときの彼女を目の当たりにする。Eのお父さんが楽しそうに話すことに「うん、うん」と相槌を打ったり、彼女から「これってどういうこと?」と質問したり。その姿をみて、漠然と"ひとがそのひとたらしめる要因ってなんだろう"と考えていた。なにがそのひとの性格や価値観、好き嫌い、人との付き合い方を決めるのか…ずっと気になっていること。スマホも本も開かずに後部座席でじっと座っているなんてなかなかなくて、家族に連れられるがまま車に乗せられていた小学生に戻った気分だった。
新潟へ入ると急にパステル調のリゾートマンションが増え始め、Eのお父さんが「バブルのときに造られて、結局買われることなく一部屋100万円くらいで売られていたけど、コロナでリモートに変わって需要が増えたんだよ」と話してくれた。100万円払えば住める場所、近くには山やスキー場くらいしかなくて一体どんな暮らしになるのだろう、と想像してみたりもした。それまで新緑の山々だったのに、いつの間にか絵に描いたような雪山もそびえ立っていた。

10時頃、ようやく一つ目の目的地である清津峡に到着。車を降りた近くでおやきを買い、トンネルへと向かう。青、緑、オレンジ、黄色、さまざまな色の蛍光灯に照らされたトンネル内で、一層恐怖を煽るようなおどろおどろしい音楽。ネットの情報からひとでいっぱいなのかと思っていたけれど、タイミングよく水鏡に誰もいない状態で写真を撮ることができた。


11時すぎ、つぎの目的地へ向かいがてら昼食の場所を探し、情報館の近くのクロステンという道の駅へと向かう。またまた移動中、することもないので今度は、ひとりは好きだけどひとりで生きていきたくはない。誰かと一緒にいることが生きていく理由になるとは限らないけれども。心の拠り所がほしい。なんて考えていた。

お昼はへぎそば。
そこから歩いて今回のメインである十日町情報館へ。遥か前に観た映画のシーンひとつひとつを思い出しながら、スタンプラリーを頼りに館内をぐるり。友人もわたしも、どちらかというと原作を読み込んでいるタイプだったので、パネルに書かれている場面を読んでは「全然思い出せないんだけど…ここでこんなシーンあったっけ?」と半分くらいわからず。でも、同じような画角の写真ばかり撮ってしまうほどには興奮もしていた。


久しぶりに見る図書館独特の本の並びなども、眺めているだけで楽しい。小声で「これ中学のとき読んだよね」「誰々に勧められたよね」なんて話すのも楽しい。ひと通り楽しんだあと、児童書コーナーをじっくり回りながら昔読んだ本を探すのも楽しい。タイトルに魔女や秘密なんてついている本を好んで読んでいたのを思い出す。小学校低学年の頃、特段好きなわけでもないのによく借りていたアフリカの動物の絵本も見つけられてうれしい。

帰る頃になると、雨がザーッと降り始めた。Eのお父さんがいいタイミングで車をとりに行ってくださったおかげで濡れずに済む。
酒蔵も行けたらいいねなんて話していたものの、事前に予約が必要だったようで今回は断念。道の駅や酒屋でお土産を買い、家路へとつく。高速に乗るまでは道の両側に田んぼが広がっていて、時折田んぼのなかにすくっと数本の細長い木々が祠やお墓を囲んでいたりした。豊作の神様がいるのかな。

18時には東京へと帰ってくる。
家に着いてからは、録画をお願いしていた野木亜紀子さん脚本の『フェンス』を一気見。沖縄には少しだけ縁があったのに知らないことばかりで、ふとあのひとはどこまでわかった上でわたしと接していたのだろうなんて考える。沖縄に背負わせてしまっている問題に見て見ぬふりをして、いやほとんど知らないで「海がきれい、沖縄すき」なんて軽々しく言えないと思った。観てよかった。

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