見出し画像

療育に行った話

息子の言葉が増えない。
息子は今2歳4ヶ月。
もうすぐ2歳5ヶ月。

1歳半検診に1歳10ヶ月で行った時にはすでにそう思っていたので、かれこれ1年くらいは「言葉が遅いな」と思いながら過ごしていたと思う。
それでもある程度のコミュニケーションは取れていたから、そのうち「言葉の爆発」とやらが来るだろうと見て見ぬふりをしていたのもある。

でもなかなかその時が訪れずイヤイヤだけが強くなり、とうとう2年近く通っている幼児教室でも泣き叫びすぎて途中退出からの帰宅コースが定番化するようになってしまった。

この頃から私の疲れが溜まってしまい、人生初めての蕁麻疹なんかもできたりして、このままでは良くないなと思い専門家に相談することにした。
もちろん保育園の先生や子育てしている友達にも相談したけど、どんな言葉を返されてもその言葉を受け入れられなくて、飲んでも飲んでも喉が渇くみたいな感覚でますます不安が募るだけになってしまったので、これは専門家に第三者の立場で見てもらわないと私が納得しないな、と思ったのが一番の理由。
区の保健センターの担当の人からは「2歳半で2語文が目安なのでその頃またご連絡しますね」って言われていたけど、あと2ヶ月も私の心と体が持ちそうになかったのでこちらから連絡してみることにした。

仕事の合間に電話してみると、お昼時だったのに担当のMさんは優しく話を聞いてくれて、管轄の療育センターに初回相談に行ってみてはどうかと提案してくれた。
療育って予約が何ヶ月も先って聞いていたけど、初回相談をしたいですと電話すると翌週の日程を提示してくれた。ありがたい。提示してもらった中で直近の日を予約した。

療育の初回相談の予約をした旨を保育園に伝え、その時の参考にしたいので保育園での様子を箇条書きでいいので教えてもらえますかとお願いした。
「何かあったんですか」とか「そんな必要ないですよ」とか余分なことは言わず、「わかりました。言葉の面だけでいいですか?生活全般のことがいいですか?」とすんなり受け入れてくれたのが本当にありがたかった。
当時の私は否定されることに耐えられるほど気持ちが強くなかったので、療育に行くという決断を否定しないでいてくれたのは本当に本当にありがたかった。

「聞く力」も大事だけど、「聞かない力」も大事だなと思った出来事でもあったなと思う。つい興味本位で聞きたくなってしまって、本人が言いたいタイミングまで待って見守るのは本当に難しいから。これは子育てでも大切にしたい。

頼んで2日後には用意してくれていて、用紙3枚にわたって息子の園での様子が書かれていた。
当日は早めに仕事をあがらせてもらい保育園にお迎えに行くと、準備バッチリの息子が嬉しそうに出迎えてくれた。本来ならお昼寝真っ最中のはずなのに、先生たちは調節して万全の状態にしてくれていたみたい。本当にありがたい。好き。

家から車で5分くらいところに療育センターはあって、市内とは思えないくらい駐車場が広かったのが印象的だった。何回も前の道を通ったことがあるはずなのに、ここにこんな施設があるとは知らなかった。
良く見ると敷地が植木でぐるっと囲まれていて、きっといろんな配慮があるんだなと感じた。
待合にはたくさんの親子が待っていて、職員の人はみんな忙しそうにしていた。
30分ほど待つと名前が呼ばれて部屋に案内された。
私は保健師さんとお話をして、その間は同じ空間で保育士さんがマンツーマンで息子と遊んでくれていた。初対面の人は苦手な息子だけど、比較的すぐに打ち解けて得意のミニカー並べを披露していた。

保健師さんからは妊娠中のことから遡って沢山のことを質問された。
今回は言葉に関しての相談だったけど、それ以外の体の発達のこと・生活面の基本的なことも細かく聞いてくれて、久しぶりに息子の小さい頃のことを思い出した。
結論、確かに言葉は少し遅いけど様子を見てもいいのでは、とのことだった。
言葉の出やすさは体の発達と相関があって、体の発達は平均なので言葉ももう少ししたら出てくると思いますよ、と。
要約するとそんなようなことを言っていたと思ったけど、とにかくたくさんたくさん私の話を聞いてくれて、その一つ一つにコメントをくれた。
最後に「一緒に息子くんの成長を見ていきましょうね」と言ってくれたのが本当に心強かった。
この言葉、家族の人以外に言われると本当に救われた気持ちになるので子育てで悩んでいる人は是非行政の力を借りてみるといいと思う。

とにかく今は受け入れてあげることが大事だからたくさん甘やかしてあげてくださいと言われたので、もうそのままその言葉を受け入れることにした。
できないことがあっても「できなくていいんだよ」って抱きしめてあげればいいんだよなって。
嫌ならやらなくていい。でもちょっとでも気になるならお母さんは付き合うよ、のスタンスを続けようと思う。
どうしたら本人が安心できるかを軸に考えてあげればいいんだと自分なりの答えが出たら蕁麻疹はピタッと痒くなくなった。

夫は「考えすぎだ」とか否定することを一言も言わなかったし、保育園の先生も最低限のことしか聞かないでいてくれたし、私のメンタルが順調に回復できたのは周りの人の配慮があったのも大きかったと思う。

ちなみに今日の幼児教室でも半分くらいは寝転がっていたし「ないない!!」と片付けを要求したりでぐったりだったけど、
いつもは触りもせず視界に入るだけで激怒する取り組みのパネルを、今日はなんと触って満足げにしていた。

嫌ならやらなくていいからね、大丈夫よ。と大きな心で受け止めてあげられたのが良かったのかもしれないし、そうじゃないかもしれないんだけど、いつもより私が穏やかになだめてあげられたのは事実だった。
彼の中でも気持ちがぐちゃぐちゃだし、うまく言葉で伝えられないし、そりゃ泣きたくもなるわなって同情できるくらいには私自身が吹っ切れたんだと思う。

今できないからって一生できないわけではないし、なんならできなくたって生きていける。大丈夫。
息子にはただただ伸び伸びと生きて欲しいと思っていて、まさに今そんなふうに振る舞ってくれているなら育成成功でしょ。やったね!


とりあえず12月に発達診断?で医師の診察を受ける予約だけしておいた。
それまでは考えすぎずに楽しく過ごそう。



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?