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水平思考

先日の月曜日はKさんの頼みによって、昼前から車で運輸局へ行ってきた。
友人から譲渡される車の名義変更をするらしい。

Kさんとは大学時代にしていた牛丼屋の夜勤バイトの先輩で、年は私の4つ上である。
文字通りいくつもの夜をともに越えてきた人物である。

運輸局での待ち時間を利用してクイズをする事にした。
ただのなぞなぞではつまらないので、「水平思考を鍛えるクイズ」という、いかにも自己啓発臭の漂うクイズにした。

私はこの水平思考クイズを毛嫌いしている。
そもそも「〇〇思考」とかいう言葉自体がうさんくさいではないか。

それはまあいいとしてWikipediaによると水平思考とは、
"問題解決のために既成の理論や概念にとらわれずアイデアを生み出す方法である。 "
と記載されている。

ほかのサイトの情報では、
"論理的思考とは対極にある"
とも。

そして、私がこの"水平思考クイズ"を毛嫌いする事になったきっかけである。

それは、いつか車で滋賀県を走っていた時の事である。
うさんくさい兄が前に働いていた会社の研修で、"水平思考クイズ"をやったとかで問題を出してきた。

もうその時点でちょっと腹の立つ感じがした。
しょうもない研修め!

結果的に、スラスラと答えてやった。
してやったりの気分も少しあったが、それ以上にやはり腹が立って、兄につっかかった。

「何が"水平思考クイズ"じゃ!
カシコぶりやがって!
そもそも既成概念にとらわれへんのやったら最初から答えが一つだけで、それ以外は全部不正解の時点で破綻してんのとちゃうんかボケ!
突拍子のない回答でもつじつま合えば正解やろが!
しかも問題文から論理的に答え導いとるやんけ!
論理とは対極ちゃうんか!」

と兄を罵倒したら、「それは屁理屈や」と言われた。

私に言わせれば、"水平思考クイズ"のほうが屁理屈だ。
以降、私はこれを"屁理屈クイズ"と呼ぶことにした。

Kさんとの運輸局での待ち時間、帰り道とも全てこのクイズに費やしたが、やはり屁理屈クイズだった。

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