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1972年リリースのアルバム#25 「Can't Buy a Thrill」

自分のブログで ”1972年リリースのアルバムでRateYourMusicのユーザ評価が高いもの” トップ50を調べてみた。
50年後に世界中のユーザーが振り返っての評価なので、リアルタイムでの評価・評判とはもちろん異なっている。

半世紀前、1972年のトップ50アルバムと当時と今の評価を紹介したい。

1972年のトップ50リストのNo.25はスティーリー・ダン(Steely Dan)の「Can't Buy a Thrill」(キャント・バイ・ア・スリル)。

今はもうロックの最高峰「Aja (エイジャ)」と「Gaucho (ガウチョ)」で泣く子も黙るスティーリー・ダンだけどこの時はまだ新人。彼らのデビュー・アルバムが「Can’t Buy A Thrill」だ。

日本で「ドゥ・イット・アゲイン」と「輝く季節(Reelin' in the Years)」がラジオで流れるくらいにはヒットしたけど、アルバムが出たのは1973年の初冬くらいだったと思う。

後のスティーリー・ダンやその評価からは考えられないけど、ウエスト・コースト系のロックバンド風に売られていたはずだし、その後もずっと西海岸のバンドだと思っていた。実際の拠点はLAだけど、ドナルド・フェイゲンもウォルター・ベッカーも東海岸の人というのはずっと後になって知った。

この時点でウェストコースト系と思ってしまう大人のは確かだし、その後ずいぶんサウンドが変わってしまうのだからしょうがない。

この後1977年のAja(エイジャ)はジャケットに日本人の山口小夜子が使われ、パンクな時代なのにそれと正反対の洗練された音もあってスティーリー・ダンのマニア的な人気に火を点けたわけだ。

この「キャント・バイ・ア・スリル」から「幻想の摩天楼」までは、やはりかなりなロック好きが聴くバンドだったがスティーリー・ダンが、Aja以降はお洒落な大学生が知っていなければいけないバンドになったみたいな感じか。

たぶんAjaで知った人はAjaが最高というだろうし、それ以前から知っていたい人は幻想の摩天楼が最高というだろう。でもキャント・バイ・ア・スリルが最高という人はたぶんいないだろう。けどドナルド・フェイゲンなら名曲揃いだろ? とこの1stを推してくるような気がする。

1972の#19はこちら


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