【カフェモカ式☕完全デジタル投資戦略】個別株の完全デジタル売買戦略

今回は、カフェモカ式☕完全デジタル投資戦略のその2、個別株の完全デジタル売買戦略について説明します☕

過去記事掲載👇



戦略の概要

戦略はNASDAQのCFDトレード戦略の発展版です☕
トレンドテンプレート条件を銘柄選定と市況判定に流用しつつ、CANSLIMの指標であるU/D Ratioも取り入れながら銘柄を絞って売買します☕

また投資対象は、NYSE,NASDAQに上場されている時価総額1000位以上の銘柄です☕
時価1000位で絞っているのは、検証の結果時価が大きい銘柄に絞った方が成績が安定していたためです☕
また、好況時には1日に数十銘柄にシグナル発現することもあり、投資対象を限定し投資を容易にするため、ファンダメンタルデータが充実している場合が多いことなども理由です☕

ちなみにCFDと違い個別銘柄は24時間トレードできないので、条件に該当した次の日の初値で買い、条件から外れた次の日の初値で売ることになります☕
以下の検証トレードも同様に実施してます☕

時価1000位以上の過去30年のデータを使用して検証した場合、本戦略に当てはまったケースは6,806回あり、各トレードの損益を表示したのが👇で、勝ち負けの比率はおおむね1:2、平均損益は+9.36%になっています☕

本戦略に沿った過去30年分のデータを使用したトレードの損益グラフ

もちろんこのデータは該当したすべてのデータを並べたものであり、先ほどお話しした通り、1日に数十銘柄一気に買いを入れることは投資資金管理の観点から現実的に不可能なので、最大15(基本10)20銘柄ホールドできるものとして、6,806回のトレードからランダムにピックアップして投資するルールでシミュレーションを実施しています☕

その結果がコチラ👇

シミュレーション結果(左軸:NASAQ株価、右軸:本戦略の伸び率)

おおむね年利で言うと15%~20%程度が期待できるものになっています☕
定期的に一気に上昇しているのは、同じようなタイミングで利確が進んでいるためです☕
特徴として、好不況に関わらず基本的に右肩上がりに資産が伸びており、安定した成績を残せる戦略であるとこが分かります☕

また、実際に同時に数十銘柄ピックされたときには、従来よりデータ取得しているCANSLIパラメータを比較し、よりファンダメンタルの良い銘柄を選定するようにしているので、楽観的に考えれば期待利回りはさらに向上する可能性もあると思っています☕


ちなみに、いま(2022/11/13)のポジションはコチラ👇
8月頃から今のトレードを実施していますが、全て8月までにポジションを建てたものです☕

2022/11/13現在のポジション

もちろん、これまでに損切も相応にしていて、12銘柄損切しています☕
現ポジションの損益も含めてトータルで言うと、いまちょうどプラマイゼロです☕
8月からのNASDAQの成績が-8%ですので、それなりの成績かなと思います☕

即爆益が期待できる戦略ではないですが、銘柄吟味の手間を大幅に削り、全てをプログラムで自動化しているため、徒労感がない上に感情が介入する(=FOMO買いをしてしまう)余地も一切ないのも、この戦略のメリットでもあります☕


具体的な売買ルール

ではここから具体的な売買ルールを説明します☕

前回のNASDAQのCFDトレードルールと同様、トレンドテンプレート条件を流用します☕

ミネルヴィニのトレンドテンプレートの条件は👇のとおり8つあり、そのうちレラティブストレングス条件以外の7つを使用して判定します☕

1.現在の株価が150日と200日の移動平均線を上回っている。
2.150日移動平均線は200日移動平均線を上回っている。
3.200日移動平均線は少なくとも1か月、上昇トレンドにある。
4.50日移動平均線は150日移動平均線と200日移動平均線を上回っている。
5.現在の株価は50日移動平均線を上回っている。
6.現在の株価は52週安値よりも、少なくとも30%高い。
7.現在の株価は52週高値から少なくとも25%以内にある。
8.レラティブストレングスのランキングが70以上。

出典:ミネルヴィニの成長株投資法

本戦略の売買条件は以下のとおりです👇

  1. NASDAQVTがトレンドテンプレート条件7つ中2つ以上当てはまっている。

  2. U/D Ratioが1.0以上である。

  3. トレンドテンプレート条件7つ中5つ以上に該当でかつ、トレンドテンプレート条件のNo.1,4,5,6に該当で買い。

  4. 1.2.の条件に関わらずトレンドテンプレート条件7つ中合致が4つ以下となったら売り。

  5. 最大保持銘柄数は20~30程度にし、銘柄を厳選する必要が生じた場合は、CANSLIパラメータのよい銘柄を優先して買う。


以下でそれぞれの条件について解説します☕

VTがトレンドテンプレート条件7つ中2つ以上

まず、NASDAQにトレンドテンプレートを当てはめて市況判定を実施します☕
以下👇に、時価総額上位1000位の銘柄の過去30年の日足データを用いて、後述の条件の1つであるトレンドテンプレート条件に5つ合致したら買い、4つ以下になったら売りという仮想トレードをした場合に、買いを入れたときにNASDAQがトレンドテンプレート条件にいくつ該当しているかによって損益がどう変わるのかの比較結果を示します☕


仮想トレード結果

この仮想トレード条件に合致したデータは合計で71,787ケースあり、検証の信ぴょう性を示すには十二分のデータ量かと思います☕

この結果から、NASDAQがトレンドテンプレート条件に2つ以上合致していた場合の方が成績が良いことが確認できます☕

この結果は、市況の最悪期においては、いくらチャートがいい銘柄でも市況要因で下落する可能性が高いということを定量的に示していると思います☕

また一つ注目なのは、最も成績がいいのは条件合致数が2,3のときであるということです☕
これはつまり、市況の回復期に積極的に投資することで次のリーダー銘柄を捉えることができ、大きな利幅を取れることを意味してます☕

この結果からNASDAQがトレンドテンプレート条件に2つ以上に該当していることを条件にしました☕


U/D Ratioが1.0以上

U/D Ratio というのはオニール流で使われる指標で、過去50営業日の上昇日と下落日の出来高の比率を表したもので、1.0以上であれば買い優勢であるというものになります☕

これについても先ほどと同様の仮想トレード検証を行っています☕
結果がコチラ👇

仮想トレード結果

この結果から、U/D Ratioが1.0以上の方がトレード成績が良いことが分かります☕
U/D Ratio 1.0以上というのはオニール流トレード条件としても使用されており受け入れやすい条件でもあります☕


トレンドテンプレート条件7つ中5つ以上&トレンドテンプレート条件のNo.1,4,5,6に該当で買い、4以下で売り

ここがこの戦略の一番のポイントになります☕
先に紹介したNASDAQのCFDトレード戦略では、どのトレンドテンプレート条件に合致しているかに関わらず、5つ以上合致で買い、4つ以下になったら売りというルールでした☕

この個別株用の戦略では、それに加え、トレンドテンプレート条件のNo.1,4,5,6に合致している場合にのみ買いを入れます☕

この条件も、先ほどまでと同様の仮想トレード結果👇から導出しています☕

仮想トレード結果

ここに示す通り、No.1,4,5,6に合致している場合の方が、それ以外に比べ平均利益が高いことが分かります☕

つまり、

1.現在の株価が150日と200日の移動平均線を上回っている。
4.50日移動平均線は150日移動平均線と200日移動平均線を上回っている。
5.現在の株価は50日移動平均線を上回っている。
6.現在の株価は52週安値よりも、少なくとも30%高い。

の4つの条件です☕

この4つの条件を見ると、現在値が50SMA,150SMA,200SMAよりも高く、50SMAも150SMA,200SMAよりも高いとなっていることから、完全に上昇トレンドに乗っているということが分かります☕


これらの条件を定性的に解釈すると、
市況の最悪期を避け、買いが強く、銘柄が上昇トレンドにあるときに買い、上昇トレンドから外れたら売る
という投資の基本に沿ったものであることが分かります☕

これを完全にデジタルに実現しているところがこの戦略の誇れる部分です☕

最大保持銘柄数は7で固定&CANSLIパラメータのよい銘柄を優先

最大保持数は分散効果についての事前検討の結果から710~1520~30銘柄程度に固定する方針です☕

👇後日解説追記(2022/12/23)


👇2023/2/13追記
この戦略にあった保持銘柄数を検証した結果、NASDAQを市況判定に使った30年間の仮想トレード結果、VTを市況判定に使った14年間の仮想トレード結果どちらも保持上限を10銘柄にしたほうがもっともパフォーマンスの中央値が高いことがわかりました☕

この結果を元に基本的な保持銘柄数の上限は10とし、CANSLIパラメータが非常にいい銘柄があれば15を上限として保持することとしました☕


2023/6/11追記👇

ハーフケリーの方法を利用し、最適なポジション数を試算した結果、14%=7銘柄が最適となったため、ポジション最大数は7銘柄とします。



また、利食い条件の検証をしてる中で副産物的に新しいスクリーニング条件を発見しました☕

その条件とは、買値50SMAと200SMAのギャップです☕
👇の図は時価1000位以上の30年分のデータを使って、上記トレードルールに従って仮想トレードを5000パターン実施した結果で、購入時条件に買値50SMAと200SMAギャップが0%.5%.10%.20%以上という条件を加えた場合のケースを比較しています☕
(※時価総額ランキングが11月時点から変わってるため、検証元データが当時と異なります)

見ていただけるとわかるように、明らかにギャップが大きい方が成績が良いことがわかります☕

あまりに強烈な結果なので、追加検証として時価3000位以上の過去10年分のデータを使って再検証しました👇☕

結果、先程とまではいけないものの、やはりギャップがある方が成績が良いことがわかります☕

この結果の意味するところは個人的に以下と考えています☕

  1. ギャップが大きいことで損切りラインまで余裕ができ、多少のボラリティでは損切りされないため、上昇銘柄からふるい落とされる可能性が下がる&長期保有する可能性が高いため、強制的に保持銘柄枠を埋めることになり無駄トレードが減り、結果的に成績が向上する

  2. 横ばい期間(ミネルヴィニの言うステージ1)で買うケースが減り、上昇期間の銘柄に買いを絞ることができる

1.に関してはこの戦略に特化した理由ですが、2.に関してはオニミネ流にもマッチした話かと思います☕
ステージ1では、買値50SMAと200SMAのギャップは小さい場合が多く、上昇局面を主戦場にしている私の戦略的にもこの期間を避けることは非常に重要になります☕

ということで追加の条件として、複数の買い候補がある場合はギャップが大きい銘柄を優先するというのを追加いたします☕

追記ここまで👆




また、ファンダメンタルの悪さは決算リスクに直結していると思いますし、潜在的な上昇ポテンシャルを計る上ではやはりファンダメンタルは大事になりますので、より高パフォーマンスを狙う上では、CANSLIパラメータによる選別は欠かせないかなと思います☕


といっても、最初に説明したランダム選定による売買でも相応の成績が得られているので、ファンダ情報がない状態=完全テクニカル投資でも十分有効な戦略だと思っています☕

CANSLIパラメータについては👇の記事で解説していますので、ご参考ください☕


👇2023/4/9追記

  • 市況flg=2で購入する場合のみ持ち株数の上限は45(原資の半分)(45銘柄以上保持している場合は新規購入なし)

  • 市況flg=2で購入した銘柄について、市況flg=1以下&ttflg=5以下で売却

  • 市況flg=3以上で購入した銘柄について、市況flg=1以下&ttflg=5以下&SMA150最大法線以下で売却


👇2023/5/3追記

  • 持株の50%以上に含み益がある状態でなければ新しいポジションを増やさない(ミネルヴィニのトレードがうまく機能し始めたらポジションを増やす、という手法をルール化)

  • SMA200にストップロスを設定

  • 買いフラグ点灯時、トレンドテンプレート条件合致数が5かつ、条件7(現在の株価は52週高値から少なくとも25%以内にある)が5つ目の合致条件となっていた場合は買い控える。(条件ギリギリとなっている場合が多く、すぐ損切となる可能性が高いため。)



2023/12/9追記

  • 決算前には常に売りを検討。下落リスクを鑑み、時価10B以下で決算前に含み益が10%以下の株は少なくとも半分は売る。また、決算直前に弱い出来高で高値を更新した場合も半分売り。(決算に期待が乗っているため、逆だった場合大きく下落する。)特に第5ベース以上の場合は全売り。

  • クライマックストップが確認されたら半分利確。

  • 利益20%から売りを検討。特に決算直前でかつ、先導株でない(業種別RS20位未満)の場合は、売りを基本として考える。この戦略における平均損失は10%程度なので、20~30%程度の利益があれば、十分な利益である。

  • 50%の利益が出たら半分利確する。



2024/1/9追記

・銘柄選択の手順
①業種別RSが高いか、セクターETFは上昇しているか
②チャートの形はいいか(上昇し始めorブレイクアウト後)
③ファンダはいいか(①②が良ければ③はあまり気にしなくていい)


今回は以上です☕

次回はおまけであるショート戦略について説明します☕

ではまた☕

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