詩 vol.9

砂浜の道化師【Sandy clown】

やあ
こんにちは

聞いてもいいかしら？
構わないよ

貴方はどうして笑ってるの？
それはね 悲しいからだよ

どうして悲しいの？
今を永遠と繰り返してるように感じるからかな

悲しいのに笑うのは何故？
笑わずにはいられないんだ
そうでないと
悲しみから抜け出せなくなりそうでさ
下を向くのが怖いんだ
だから 前を見て僕は笑うのさ

とてもつらいじゃない そんな理由で笑うなんて
そんな事ない
少なくとも 今 君と出逢えたんだ
僕にとっては最高の出来事だよ

私には何が出来る？
僕は笑顔と声が聞きたい
寂しいんだ とても ここは

1人だとつらいわよね
そうだね
笑いかけてくれて
話しかけてくれる声が聞こえれば
僕はまだここにいて生きてるんだと安心出来る
それすらも 1人でいると 分からなくなるんだ
君に会えたお礼に 見せてあげる
ほら 真珠と泡のお手玉だよ

綺麗な色 まるでオーロラみたい
喜んでくれて嬉しいよ

ずっと1人でこれからもなんて
あたしなら耐えられないわ
今は君がいてくれたじゃないか

世界は広いって事を教えてあげたい
僕はここから動けないんだ
だけど
僕の事を気付いてくれた君へ
僕が出来る最高の感謝を贈るよ
見ててくれ
砂浜のmagic show

ありがとう 人魚姫
これは嬉し涙さ
君も泣いてくれるんだね
さようなら 楽しかったよ
またいつか逢えると嬉しいな

…………
magicのお礼に私からもお礼
1回だけ 許されてる私の願い事
内容決めたから 一緒に聞いて欲しいな

一緒に人間になって100年間
貴方と地上で過ごしたい……
残りの900年はもういらない
それなら貴方は自由になれる
”貴方の願いを叶えたい”
ここから出してあげる

深海に 月の光が照らされる
とても白く 眩しい光が 2人を包む

♡︎、。・:*:・゜`♥︎*。・:*:・゜
ひとしずくの願いの欠片は
人魚の涙と共に波紋となり
それは満月と潮の導きで
真夜中 とある奇跡が起きた
”小さい人魚姫の願い事”
彼女と彼は貝殻を遺し
砂と変わり 海月と変わり。
まためぐり逢う その時まで
♡︎、。・:*:・゜`♥︎*。・:*:・゜