珈琲と私〜49〜

サイフォンの雑学色々

こんばんはマスター吉良です!

「珈琲と私」第49回です。

今日でサイフォンのお話は最後です。
「サイフォンのお話〜5〜」

最後にサイフォンについての雑学を色々とお話します。

【ろ過布の交換は50杯程度】
よく聞かれるのが、ろ過布の交換のタイミング。
一枚のろ過布で大体50杯ほど使えます。お店で使う場合は、数本を使いまわしながら
使用するので、交換日を決めておくと良いと思います。
私のお店では、6本のロートを使用しています。一日のサイフォン珈琲の出る数は30杯から50杯、定休日が一日ありますから6日間で300杯弱です。
ですから、杯数の多い土日に新しいろ過布を使えるように、毎週金曜日に交換しています。杯数の少ないお店であれば10日に1回(月3回)などを目安に交換していくと良いと思います。「目詰まりを起こしたら交換する」というふうにしていると、きっと忘れてしまったりするので、交換日を決めておくことをおすすめします。
交換の際注意することは、紐はなるべく固く結ぶことです。ゆるいと、フラスコからのお湯の上がってくる圧力に負けて、良い抽出ができません。
また、交換した後、1〜2分程度で良いので煮沸してください。ろ過布が馴染みます。
お店では営業終了後、ご家庭では使用後に必ず5分程度煮沸してください。
そうすることで、ろ過布に染み込んだ油分を取り出すことができます。
その後は密閉容器に水を張り、漬けておいてください。
これを怠ると、ろ過布についた油分が酸化して、抽出したコーヒーに悪影響を及ぼします。

【抽出する前は、ロートとろ過布にお湯をかける】
抽出をする前にはロートにお湯をかけるのをおすすめします。
そうすることで、ロートが温まり、かつろ過布の油分を落とすことができます。
特に冬場はロート自体が冷えているので、フラスコから上がってきたお湯を冷ましてしまいます。そうするとロート内のお湯の温度が下がっていしまい、適正な抽出ができなくなってしまいます。私はロート内を93.5度に保つようにしています。
この温度帯は、コーヒーに含まれる可溶性固形分が溶け出しやすい温度帯なので
そこに合わせています。

【ロートを洗う時はガーデン用品の噴射ノズルがおすすめ!】
ご家庭では一回ごとにロートからろ過器を外し洗ってもらえばよいのですが、
店舗で使われている方は、何度も使いますので毎回毎回外すと大変ですし、濾過器の
バネも伸びてしまいます。そんな時役に立つのが噴射ノズルです。
ホームセンターや100円ショップで販売されているもので十分です。
先をひねるとでてくる水が広がったり、絞れたりするやつありますよね?
アレです。ここの注意点はプラスチック製の物を選んでください。
金属製だとロートを割ってしまう可能性が大きくなります。
それを20〜30センチぐらいに切ったホースとつなぎ、蛇口に止めれば完成です。
水の勢いがありますので、ろ過布についた豆も反対から当てれば吹き飛ばしてくれます!

【営業終了後は水を貯めよう】
あとしているのは営業後はフラスコに水をためておいています。
ホコリが入ってとしても、翌日お水と一緒に流れ出ますから。

【TCA−2がおすすめ!】
最後に、お店で使用する時は2杯用のTCA-2をおすすめします。
2杯というのは使い勝手がよく、濾過もスムーズなので味作りが安定します。
TCA-3(3杯用)TCA−5(5杯用)は容量が大きいため、濾過に時間がかかり、
2杯と同じ味わいにするためには、別レシピが必要ですし、提供までの時間もかかります。
逆にご家庭で使われる場合は、大きいTCA-3、TCA−5でまとめて作るのをおすすめします。少し粗めに挽いた豆をたっぷり使って、時間をかけて濾過を行えば味わい深いサイフォンコーヒーをお召し上がりいただけます。(あと何杯も作るの大変ですし・・・)

5回に渡ってサイフォンのお話をしてきましたが、少しはお役に立てたでしょうか?

さぁ明日はいよいよ第50回です。
一度「珈琲と私」は50回で区切りをつけさせていただき、
週1回ぐらいのペースで「○○と私」シリーズを連載させていただこうかと
考えております。

ではまた明日!

Coffee is Power !!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?