珈琲と私〜34〜

焙煎修行!

こんばんはマスター吉良です。

「珈琲と私」第34回です。

今日は相棒「DIEDRICH」を手に入れた私が焙煎技術をつけるために
再び松江に言った時のお話です。

Cafe de UN Danielsを続けていくために、色々とシュミレーションを行い、
カフェ業務だけでなく、焙煎豆の店頭販売、業務用卸と営業形態を3つ持つことを決めた私は、最も肝となる焙煎技術を身につけるために、松江のCAFFE VITA 門脇 裕二くん
のもとを訪れました。彼に教えて貰おうと思ったのは、エスプレッソの時と同様、彼の理論説明がいつも明確で、私にとって理解しやすかったのが一つと、彼は機械に非常に強く
焙煎機という機械の構造についても学べると考えたからでした。

まずは生豆について教えてもらいました。豆の種類によっての水分量の違いや良い豆と悪い豆の見分け方など基本的なことからはじまり、焙煎機の構造、熱源の種類、ダンパー(空気調節)の意味と豆に与える影響など検証を交えながら教えていただきました。

次に行ったのは、サイフォンに使うメインブレンドと、エスプレッソブレンドのプロファイルづくりでした。
Cafe de UN で使っていたブレンドをそのまま使う予定でしたので、味のイメージはしっかりとあったので課題は再現性だけでした。
初めての焙煎は、バタバタでした(笑)
傍から見ていると、焙煎作業って地味に見えていたのですが、とんでもなく大変でした!
常に豆の状態に気を配り、ダンパーによる空気の流れの調節、そして豆の爆ぜる音。
緊張の連続で、1回の焙煎でめちゃめちゃ精神的に疲れたのを覚えています。
焙煎を何度も何度もさせていただき、改めて痛感したのが、珈琲豆は生鮮食品であり、
農作物であるという事。豆によって爆ぜる音は違うし、同じ国の豆でもそれぞれ違います。当然年度が違えば同じ豆でも状態は違うし、季節に寄って豆の保存温度が変われば
また変わってきます。
とにかく経験を重ねていくしか、うまくなる方法はないと思いました。
そして爆ぜる音。これが1番のキーポイントとなる所だと頭に刻み込んでいきました。

そして最後にもう一つお願いしたことがあります。
それは、このプロファイルを元に、私のDIEDRICHで再度プロファイルを作って欲しいというものでした。なぜかと言うと、やはり機械が違うと火の入り方、空気の抜き方などが変わってきます。今であれば多少機械がかわっても対応ができますが、まだまだ初心者の私では裕二くんのその当時使っていた富士の焙煎機で学んだ理論を、DIEDRICHに落とし込む自信がなかったからです。
無理なお願いをし、裕二くんに桑名まで来てもらい、DIEDRICHで今一度プロファイルを作っていただきました。
そこからはひたすら焼きまくりました!考えるより先に手が動くように。
何度も何度も。

私の座右の銘は「Don't Think! Feel !」ー考えるな感じろーです。
この言葉はいろんな場面に当てはまるのですが、焙煎を勉強している時は大げさでなく
豆の声というか、窯の中で起こっていることを想像し、感じるようにしていました。

OPEN日に向けて、毎日毎日試行錯誤をしながら、作ってもらったプロファイル通りに
焼けるように練習した日々は本当にしんどかったけど楽しかったですね。

まだまだ未熟でしたが、なんとかお客様にお出しできるレベルとなり、いよいよオープンを迎えます!

そのお話はまた明日!

Coffee is Power!!

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