珈琲と私 〜41〜

ヴェネチアは故郷の香りがした!

こんばんは、マスター吉良です。

「珈琲と私」第41回です。

今日はヴェネチアでのお話です。

ミラノ、フィレンツェで沢山の刺激を受け、いよいよ最終地ヴェネチアを訪れます。
ヴェネチアといえば「水の都」、ゴンドラや水上バスが水路を進んでいる姿は
とても優雅で、イタリアに来たら必ず訪れたいと思っていました。
船着き場に着き、街に入るまでに念願の水上バスに乗ることができました。
ちょっと小雨が降っていたのですが、ここまできたら絶対乗りたいと思っていたので、
強行しました。
そして街が近づいてきました。テンションあがってますから小雨も関係なく、
外に出てました(笑)
街に着く頃には、雨と水しぶきでビッタビタでした・・・。
で、街の船着き場に着く頃、なんだか懐かしい香りがしてきます。
港町独特の潮の香りと魚介類の混じった独特の香りです。(わかるかな?)
この香りというかニオイどっかでかいだな〜、なんか似てるな〜なんて考えていると、
ふっとある光景が頭をよぎります。

「赤須賀や!」

私の実家は三重県の桑名市にあり、海よりに位置してますので、すぐに大きな河口まで出れますし、近くにある父の実家は漁港の中にあります。その漁港の香りがしたんですよね。
昨日まで、ミラノやフィレンツェでおしゃれな町並みや、伝統的な町並みを見ていたのに
急にホーム感(田舎感)を感じ、どこに行っても港の香りは一緒なんやな〜って少し笑えてきました。
ただ伝統的な街並みという点では、ヴェネチアも同じで、独特の雰囲気が心地よかったですね。
世界最古のカフェ「Caffe Florian」を訪れ、カフェラテ発祥の店とも言われるお店のラテを頂き、入り口ではタキシードをきたウェイターさんが出迎えてくれるし、店内、外装、食器に至るまで高級ホテルに来ているような感じでした。
サンマルコ広場も圧巻の一言で世界で最も美しい広場と言われているのも当然かなと
思いました。
あと印象に残っているのはランチで食べた「手長エビのパスタ」、ちょうど旬にあたって
いたので食べることができました。このパスタはイタリアに来て食べたパスタの中で
一番美味しかったです!

イタリアで1番学んだのはバリスタの立ち振舞いです。
シアトルではカジュアルな服装でカウンターに立っている姿が多くどちらかと言うと
フレンドリー。しかしイタリアでは皆ギャルソンのカッコをしており、白の衣装という印象が残っています。ご存知のように珈琲豆は茶色、仕事が雑ならすぐに汚れてしまいます。でも誰一人制服を汚している人は記憶にないんですよね。
所作がきれいなんです。魅せる仕事ができてるんです。素敵ですよね。
そして、誇りと緊張感を感じるんですよね。
この場所はそれの聖域、入ってくるな!みたいな。

私はカウンターはカフェにとってメインステージだと思ってます。
常にお客様から見られていますし、司令塔でなければなりません。
そこには、カウンターを任されている誇りと緊張感をもってないと立ってはいけない
聖域であると再認識させてもらいました。

この時、コーヒー業界に入って15年。
イタリアはいろんな事を再認識させてもらい、あらためてカフェを続けていく決意を強く持てた国でした。

また行きたい!必ず行こう。

Coffee is Power !!

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