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カフェスケールでトンガ坂文庫の本を。

前々回まで『カフェを続けていくためのあれこれ』を書いていて、前回から映画の話に脱線してしまい、今回もまた軌道修正できぬまま、違うトピックのことを書いてみたい。

尾鷲市九鬼町にある書店『トンガ坂文庫』。



2022年の6月より、カフェスケールのお菓子売り場(カフェの横にあるスペース)にて、尾鷲市九鬼町にある書店、『トンガ坂文庫』の本棚が設置された。

この本棚に収めされている書籍は全て『トンガ坂文庫』の二人が選書した新刊本で、購入が可能。


つまりカフェスケールの一角に小さな本屋さんが開店したのだ。

遡ること数ヶ月前。

カフェスケールをよく利用してくれる私の友人の「トンガ坂文庫のオンラインショップで購入した本がカフェスケールで受け取りできたら便利なんだけど….」という一言がきっかけになり、『トンガ坂文庫』に掛け合って、オンラインショップで購入した本がカフェで受け取れるサービスを提案した。

そのついでに....と言ってはなんだけど、やっぱりオンラインショップだけでなく、実際に本を手にとって見れると嬉しいと思い、カフェスケールの一角に本屋さん(『トンガ坂文庫』セレクトの書籍コーナー)を作ることを提案してみた。

そして『トンガ坂文庫』の二人はその提案にすぐに乗ってくれた。


カフェでの書籍受け取りサービスの提案も、書籍コーナー設置の提案も快く引き受けて、すぐに行動してくれた『トンガ坂文庫』の二人には感謝しかない。

かくして、6月、カフェスケールの一角にトンガ坂文庫の書籍コーナーが誕生した。

繰り返しになるが、この本棚に収められた本は『トンガ坂文庫』の二人の選書で、全て新刊本で、購入が可能。

カフェに本棚を設置するにあたり、『トンガ坂文庫』の二人に出した『選書の条件』はただ一つ。

「カフェスケールという店が持つありとあらゆる性格や個性を”考えない”、”自由な”選書」

ということ。

マーケティング的な思考法で本棚を作るのではなく、また、カフェスケールに忖度しような選書をするのではなく、ただただ『トンガ坂文庫』が売りたい本、並べたい本、知って欲しい本、あるいは『売り方や扱いが難しい本』など、なんでも構わないので自由に作って欲しかった。


選書した本を並べてくれている二人。



『条件がないという条件』が、あるいは一番難しい条件かもしれないけど、別に意地悪でこの条件を出したわけではもちろんなく、ただただスケールの本棚が『トンガ坂文庫』にとって一番の『遊び場』や『実験的 / 試験的な場』になっている方が、双方にとって楽しいし、そして色んな角度からアプローチしてみることで新たな発見や出会いの場になっていくと思ったからだ。

……と、書いてて事後的に気づいたことだけど、カフェも書店も、結局はそのお店自体が『メディア』や『ハブ』として機能していくことによって『単にコーヒーを売る店』『単に本を売る店』ではなくなって、それを超えたその先にある『何か』を目的としている。

逆の順序で言い換えると、『その先の何か』のためには、カフェはただのコーヒーを売る店、書店はただの本を売る店ではなく、『メディア』『ハブ』として機能していかなければならない。


全てのカフェや書店がそういうわけではないけれど、少なくとも『カフェスケール』と『トンガ坂文庫』がカフェや本屋を営むのは、カフェや書店がアートの分野やアカデミックな分野(映画、美術、演劇、建築、デザイン、ファッション、文学、哲学、自然科学等)との親和性が高く、それらの(ともすれば不要不急な)分野と、日々の生活や生業とを繋ぐということにやりがいや面白さや使命を感じてやっているのだと思う。

あるいは、『その分野と親和性が高い』というフィールドに身を置くことに自分なりのアドバンテージを感じてのことだと思う。

でなきゃこんな儲からない商売、やってらんない。

ともかく、カフェスケールの一角に書店ができた。

『トンガ坂文庫』の二人に感謝。


カフェにコーヒーを飲みに来たついでに本を見ていく。
カフェに本を受け取りに来たついでにコーヒーを飲みにいく。
本とお菓子を買いにいく。

どんな理由でも構わないので、カフェに立ち寄った際にはぜひ本棚を見ていって欲しいと思う。

『トンガ坂文庫』のオンラインショップで購入した本をカフェスケールで受け取るサービスを利用する場合は、オンラインショップでの購入の際に受け取りをカフェスケールに指定すると、『トンガ坂文庫』からカフェスケールに注文した本が届きます。

届いた時点で購入者に再度お知らせのメールが行くようになっております。

送料が無料になりますので、お近くにお住いの方で、なかなか『トンガ坂文庫』に行けないという方は、ぜひご利用ください。


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