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コロナ禍の商売

先日、『おわせマルシェ』の1周年記念イベントに出店させていただいた。


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↑カフェスケールの20周年のお祝いに、『おわせマルシェ』さんと『えびすや』さんからプレゼントしていただきました。イベント出店のたびに使わせてただきます。

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改めまして、『おわせマルシェ』、1周年、おめでとう。

この日の出店に向けて、かなり大量の焼き菓子を用意したつもりだったが、ほとんどの商品が『瞬殺』で売り切れてしまった。

カヌレに至ってはいつもの倍の量を持っていったのに、わずか30分で売り切れ。

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この時期、ホワイトデーの予約注文もあり、しかも誕生日用のイチゴのタルトのオーダーが連日入っていたこともあり、3月に入ってからはずっと夜中の2時3時まで仕事していた。

さらに『大学生インターン』受け入れのためのプログラムを考えたり、確定申告の準備も進めていたので、これまででもトップクラスに忙しい時期を過した。

その甲斐もあって3月に入ってからのカフェの売り上げもよく、例年並みか、日によっては例年以上の売り上げを推移している。


ところで、去年、友達の飲食店が密かに閉店していた。

お友達としての付き合いがあったので、休みの日には結構通ってた方だと思うのだけど、前々から『よくない兆候』はあった。

お店の前の植木が枯れ枯れなのにそのまま放置、白い外壁が黒ずんでいる、駐車場に空き缶やタバコが散乱、大きな窓が汚れ放題、テーブルと床がベトベト、表に出してある"のぼり"が破けてるetc.....

ただ、僕がそれをどうこういう立場にはないけど、飲食しててあまりいい気分ではなかった。

それ以上に、何より同業者として(『飲食店』というより『心地いい空間を提供する』という業務に携わっている者として)、如何ともしがたい感情はあった。

それでもやっぱり僕が『ここはもうちょっとこうした方がいですよ』と言える立場ではないし、ある意味ではそんな『愛情』をかけるほどの関係性でもなかったので、顛末をただ見守っていた。
(とは言え友人として、「いつ営業してていつ休業してるのかくらいはわかったほうがいですよ」くらいは言った気がするし、もっと色々と言えばよかったのかもしれない。)

閉店の理由は多分経済的な理由だとは思うけど、ある意味、いつ食中毒を出してもおかしくない環境ではあったから、『具体的な被害者』が出る前に辞めたことは不幸中の幸いだったかもしれない、、、と思う。

コロナになって休業を余儀なくされた時や、客足がグンと減った時にも、その友人とは時々会ってはいたけど、その時の会話は

『いかに(商売人として)工夫して苦難を乗り切るか』

という話は一切なく、

『いかに多くの補助金を受け取るか』

という話を延々と僕に語り、

『いや、別に◯◯さんは◯◯さんのやり方があるだろうけど、僕は僕で、補助金を受けずになんとか(商売で)工夫して乗り切る方法を選びます』

という僕の言葉も虚しく、会うたびに相変わらず、どうやって補助金を受け取るか、どうやって利子のない融資を取り付けるかを必死で語っていた。

閉店に至った直接的な原因はコロナにあったかもしれない。
が、『よくない兆候』は数年前からサインを発しており、究極的な原因は本人の経営理念に起因しており、残念ながら遅かれ早かれ閉店するのだろうと思っていた。


2020年から始まったコロナ騒動。

これによって色んな『条件』の下で働かなくてはいけなくなった。

ある意味ではこの条件の中でやれることをやれれば、それは成長につながるかもしれない、と思い、これまで先延ばしにしていたことや、新しいメニューの開発に取り組んだりした。

時間が経つにつれ、その条件も少しずつ緩和されてきて(というか慣れてきて)、条件付きで仕事をしていた時期よりも少しずつ働きやすくなってきて、そうすると条件下でやってたあれこれも(結果的に)ちゃんと今にフィードバック出来ているように思う。


イベント出店や新しいメニューの開発、インターン生との交流などを通して、こんな状況(コロナ)でも、工夫次第では、ちゃんと売り上げを出していけるということがわかり、それはまた自分への自信にもつながっている。

『コロナ』という条件下の中で何ができるかを考えて実行することは、ある意味では商売人としては一つの『醍醐味』でもあるように思う。

学生インターンと一緒に作業している時も、インターン生に伝えたつもりではあるのだけど(ちゃんと伝わっているかどうかは不明だけど)、とにかく商売人としての面白みは、トライアンドエラーにあるし、別に『カフェならカフェ』という枠組みにとらわれずに好きなことをやればいいし、自分の好きなことを自分の裁量や采配でやるには結局自分で商売をやるしかないわけで。

そこ(商売の工夫)を『面白がれる』か『面白がれないか』というセンスは、商売人としては最も重要なことだと思う。


『おわせマルシェ』の1年は、ある意味では『条件』と『制約』との戦いだったと思う。

『スプリング理論』(伸びるためにまずは縮む)、『チョロQ理論』(前に進むためにまずは後ろに下がる)と同様、『おわせマルシェ』が、商売にとって最も不利な条件でやったことの数々はとても意味のあることだと思う。

その中で戦ってきたからこそ、今後その『条件』と『制約』が外れた時、大きな飛躍につながるのだろうと思う。


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