CAEエンジニアの伴走型支援とは何か

メーカーのCAEエンジニアとして働いていると、設計部署や製造部署から解析依頼をいただく。これらを作業的にこなすことも、CAE専任職で働く以上必要ではあるが、それ以上にCAEドリブンで支援することが必要であると考えている。

あくまでも依頼解析は、設計や製造部署のメンバーが認識したことが発端で依頼になることであり、彼らが課題として気づいてCAEで解決できるであろうという選択の後、CAE専任部署に依頼される。ここでポイントは設計、製造のメンバーが認識した課題のみが依頼されるということである。要は彼らに認識されなかった課題(潜在的な課題)、もしくは認識されたとしても彼らがこれはCAEに依頼する必要がない、依頼できない、CAEではできないと判断されてしまった課題(破棄された課題)は、依頼されてこないということである。

これまでの経験から、この潜在的な課題と破棄された課題にこそCAEで取り組んでこそ効果や利益があがることが多く隠されていると思っている。そしてこれらはCAEドリブンで支援する必要があると思っている。それはCAEを生業としているからこそ、それらを課題と認識し、効果が出る、利益が出るとわかるものである。これらを拾い上げることこそがCAEドリブンでモノづくりを主導していくには必要であったりすることである。これをどのような視点で見つけるかはまた別の記事で書こうと思う。

CAEエンジニアは、これらの潜在的な課題と破棄された課題にアプローチし、彼らが気づけるように支援していくことが必要で、そのためには伴走型で支援していかないと課題を拾い上げることができないと思う。少なくとも、彼ら発信で待っているだけではいつまでたっても彼らのCAE知識の中で認識された課題だけが作業的に依頼されるのみで、CAEエンジニアは下請け的に作業を続けることになる。

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