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柿ピーのあいつらに名前があることを知っていたか

 私はカエサル。柿ピーを食べながらこの文章を書いている。このジャパンという国に暮らしていて柿ピーを知らない奴は赤ん坊か箱入りのお嬢様くらいだろう。今日は柿ピーの話をするので、ベイビーなら成長しろ。お嬢様ならセバスチャンの目を盗み、城を抜け出してSEIYUに駆け込め。

 柿ピーは手にしたか? 言い忘れていたが、今日話す柿ピーとは有象無象のそれではなく、柿ピー界の王座に君臨する「亀田の柿の種」のことだ。

・奴らにも名前があった。

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 上記画像はお馴染みのパッケージだが、右下には奴らがいる。何が楽しいのかわからないが愉快そうな表情を浮かべ、ジャンプしてゴキゲンなポーズを決めている。そして、奴らはこちらを見ているのだ。何かを訴えかけるかのように。私はその視線に気づき、ふと思い立って奴らをについて調べようと思った。そして知ったことを紹介する。

・たねっち と ぴーなっち

 別にもったいつけるようなことでもないので書くが、彼らの名前は「たねっち」「ぴーなっち」だ。ご想像の通りぴーなっつの方がぴーなっちで、そうじゃない方がたねっちだ。

 亀田製菓の公式ホームページには彼らの紹介があった。紹介画像の一部を引用しよう。

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https://www.e-kakinotane.com/character/より転載)

 こちらがたねっちだ。シャイな奴の表情じゃないとは思うが、いつか芽が出て花が咲くのを夢見ているという前向きな姿勢には好感が持てる。

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https://www.e-kakinotane.com/character/より転載)

 こちらがぴーなっち。誕生日がたねっちと同じであり何らかの繋がりを感じさせる。やさしい天然ボケキャラとのことだが、そのやさしさは一体誰に向けられるのだろうか。

・彼らはYouTubeもやっていた。

 調べて驚いたが、なんとたねっちとぴーなっちはYouTubeをやっているのだ。それも、発売元「亀田製菓」チャンネルではなく、「公式チャンネル亀田の柿の種」というものだ。

 そこにはいくつものビデオが存在していた。しかしそれらは、公式チャンネルにありがちな商品紹介ビデオではなかった。というか柿の種そのものが出てこない。そこにあるのは、たねっちとぴーなっちがドミノ倒しになるだけという内容のたった9秒のビデオクリップだった。

 たった9秒の動画を説明するのもなんだが、追っ手から身を隠すため物陰に潜んでおり、音を出せない状態でこの記事を読んでいる読者のためにも説明しよう。

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 最初に ドミノでもカリッと! というタイトルと共に五体のたねっち&ぴーなっちの着ぐるみが並ぶ。この時点でほとんど意味がわからない。

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 しかし我々の疑問などよそに事態は進行していく。左端の個体が倒れると……

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 次々とドミノ倒しが発生していき……

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 最後には全員が地に伏し、亀田製菓のマークとサウンドロゴが流れて終わるという内容だった。どういうメッセージ性があるのか見当がつかなすぎて笑ってしまう。退廃芸術か?

 しかし意味がわからなくても面白いものは面白い。私はこのシュールさに惹かれ、チャンネルにあった同じシリーズの動画も貪るように楽しんだ。どれも10秒前後の短い動画だが、オススメをいくつか紹介しよう。

 大繩跳びをする動画だが、動画時間がこれまた9秒と短いことからも予想できる通り、一回も跳べずに5体とも即死する。

 画面手前の美女が画面奥のたねっち&ぴーなっちを食べるという、画面の奥行を利用したトリックアート作品を撮ろうとしているのだが、動画タイトルに(失敗)とあるように手前のと奥の動きがズレズレで失敗する。美女も事態を悟ってか、笑いを抑えきれずにはにかんでしまうのが可愛らしい。そのキュートさは一見の価値ありだ。

 チャンネルの最初の動画であり、内容はたねっち&ぴーなっちが跳び箱に挑戦するという内容のものだが、当たり前のように失敗する。注目ポイントは、彼らの挑戦が失敗に終わった瞬間、恐らくカメラマンのものと思われる小さな失笑の音が聞こえるところだ。(イヤホンを使って聞けば聞き取れるであろう)

 残念ながらチャンネルの動画更新は2021年現在止まってしまっているが、上記シリーズの動画はまだ見ることができるので、それこそ亀田の柿の種をつまみながら鑑賞することをオススメする。

 さて、私はそろそろ行くとしよう。それはもちろん次の柿の種を買いにいくためだ。亀田の柿の種には「わさび味」や「梅しそ味」など他フレーバーもあり、今のところ飽きそうにはない。そして、もし次私とあなたが会うことがあったのならば、そのときはお互いのオススメフレーバーを教え合うことにしよう……。


Twitter:@caesarcola

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