銀行はオワコンなのか

昨今何かと銀行には未来がない、地方銀行は八方塞がり、大手のメガバンク(三菱UFJ、三井住友、みずほ)でさえも危機的状況であるという話を耳にする。今回はその要因について考察していく。大きく分けて以下の3つが挙げられるだろう。


1.低金利政策

なんと言ってもオワコンと呼ばれる一番の要因はやはり日銀の低金利政策だろう。もはやお金を集めるだけで国が利益を出してくれる時代は確かに終わった。他の業界と同じようにサービスの提供等を通じて銀行自ら利益をあげていく姿勢が求められるのだろう。


2.少子高齢化・過疎化

最近は東京オリンピックや新型コロナウイルスでめっきり話を聞かない気がするが、日本は世界随一の少子高齢化国である。つまり今後数十年を通じて国内の労働力と消費量そして税収の減少が見込まれながら、社会保障など税金を原資とする支出が増加してくことがわかっている。さらに都市への人口の集中が加速することで、地方の過疎化も進んでいく。


3.自動化と規制の圧力

ここ数年AIやFintechという言葉が金融業界全体でもよく用いられる。なぜならそれらの参入余地が多いに存在しているからだ。具体例としては機械的な処理が求められる業務が銀行には多いことが挙げられるだろう。つまり画像認証や顔認証、電子署名の普及に伴って、既存の人員の大半は不要になるだろう。そレニより、創造性が求められるコンサルティングや事業企画に人員をかけることができるが、銀行は事業会社への出資規制が設けられているため、他の業種と比べておこせるアクションが限られてしまう。つまり、不要な業務が多いにもかかわらず、新しいアイデアを実行にうつしづらい状態にあるのだ。もちろん出資規制に関しては適宜見直しが図られているが、日本という国が歴史を振り返っても出資規制を大幅に緩和するとは考えづらい。



以上の3要素から銀行の未来は明るくないという話につなげることが出来る。ただ、大事なのは今銀行内で何が起きていて、経営層がこれからどのようなビジョンを思い描いているのかだと考える。どの業種・業界にも共通することだが次のステージへの変革が進んでいないかぎり、未来はない。明るい未来のためには、まずは銀行が抱かれがちな古臭いイメージを払拭するところから始める必要がある。


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