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RC造、コンクリートの強度の話

ほとんどのマンションは鉄筋コンクリート造です。
RC造と言いますよね。
何の略か知っていますか。
Reinforced Concrete
「補強されたコンクリート」と言う意味です。
鉄筋でとは限定していませんが、RC造と言うと鉄筋で補強したコンクリートで造られていると言うことです。
RC造以外の工法は次のような工法があります。

W造(Wood)……木造
S造(Steel)…… 鉄骨造
RC造(Reinforced Concrete)…… 鉄筋コンクリート造
SRC造(Steel Reinforced Concrete)…… 鉄筋鉄骨コンクリート造
むずかしくないので覚えてしまいましょう。

ちなみにアパホテルって知ってますよね。
当事務所のある墨田区両国にも駅前にでっかく数年前に建設されましたが、工事現場を見ていたのですが、あの高い建物は驚くことにS造です。
鉄骨造でコンクリートを使っていません。
S造でもあの高さまで建設できるとは驚きです。
*他の地域のアパホテルは知りませんけど。

S造はRC造に比較して工期が短い(打設がないため)特徴があります。
さすが女社長が考えることは凄い。

コンクリートを補強って何を補強するの?

RC造はコンクリートの補強ですから、コンクリートの弱点を補強してあるわけです。
では、何を?
それを知るために考えてみましょう。
コンクリートの最大の特徴は強度です。
と言う訳で強度について覚えましょう。
強度にはいろいろな強度がありますが、試験のために覚える強度は3つです。
「圧縮強度」「引張強度」「せん断強度」です。

圧縮は潰す力で上階の重量が下階に掛かるためコンクリートでもっとも重要な強度になります。(コンクリートの検査4項目をチェック)

引張は荷重に対して横に働く力です。
粘りとか言いますね。

次はせん断強度ですが、これは捻じれ強度です。
主に地震の時に掛かる外力に対しての抵抗力と覚えると良いでしょう。

コンクリートの強度の弱点とは

これはすでに知っている方も多いと思います。
基本中の基本です。
コンクリートは圧縮に強く、引張に弱い。
*例えるとコンクリートは上司からのプレッシャーには強いのですが同僚からの横やりには弱い性格なのです。
ちょっとなよなよした性格です。
そのため、手柄は同僚に取られてしまいます。
と言っても木材と比較すればどちらもずーっと優秀です。

ポイント
コンクリートの必要強度は10N/㎜2は必ず覚えましょう。

そこで、引張に弱い弱点に筋が通しましょうと言う訳で鉄筋を中に入れることが考えられました。(ほんとかどうかは知りませんけど)
それが一つ目の補強すると言う意味です。

鉄筋はコンクリートとは逆の性格で圧縮に弱く、引張に強い性格です。

覚え方としては司からの圧力に強いコンクリート、弱い鉄筋と覚えれば、後はその逆を考えればわかります。
同僚のやりには弱いコンクリート、強い鉄筋です。

ただし、鉄筋は一本一本を太くすると粘りが失われます。(3本の矢の原理ですね)
そこで、一定の感覚でコンクリートの中に配置することで引張に対する強度をより強くする構造が用いられます。

RC造がコンクリートが補強されていると言われる理由がわかりましたか。
これ以外にもRC造には、コンクリートと鉄筋が互いに補強する関係が成立しています。

次回はRC造の考えられたコンクリートと鉄筋の相性について説明します。








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