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「Beyond Corona Live」感想

今回のBeyond Corona Liveの意義

もう、春先のようにとかくコロナウイルスの影響の大きさを悲しむ時期は過ぎたというか、まさにこれからの時代を「ビヨンドコロナ」と捉えて行動に移すべき時が既に来ているのではないかなと考えています。

悲しんだり祈ったりすることもそれは人として大事なことなのですが、それだけでは被害を受けた方々の慰めには何もならないよと。


私は一度だけ災害時の復興ボランティアを経験したことがあるのですが、運送のライフラインもままならないなかで荷物の中から千羽鶴が出てきたときは本当に絶望しました。
正直めちゃくちゃ捨てたいし、この貴重な段ボールのスペースに何か他に入れられなかった?と思うと非常に腹が立って仕方なかった。
けど折った張本人(あるいは児童に(無理矢理)鶴を折らせた小学校)は「私っていいことしてる・・・」と勝手に自分で気持ち良くなってるのかと思うと、何ともやるせない気持ち。自慰は1人で隠れてやってくれ。

しかし、本当に千羽鶴で困っている人を助けたいという思いがあるのであれば、福沢諭吉で鶴を折ったっていいと思いますが。

深刻度は本当に天と地の差ですが、なんだか昔、ドヤ顔で薔薇の花束を渡されたときのことも思い出しました。
「女性はみんな花が好きでちゃんと世話もするという思い込み(私は花はもれなく枯らします)」
「花束(しかも薔薇…)を渡されたら人目が気になって恥ずかしいかも、荷物が嵩張るかも、という点まで気が回らない思いやりのなさ」
このあたりなんか、何か災害が起きたら我先にと言わんばかりに千羽鶴を届けたがる人の思考回路とダブりますよね。
押しつけてくんな元気だった頃のベッキーかよと思いながら、とりあえずその場では受け取るしかないのですが…

しかし、本当に花束で女性を(以下自主規制)


少し話が脱線してしまったのですが、そういう意味では、今回、「ビヨンドコロナの時代だからこそ」を様々な面から追求した8時間の「Beyond Corona Live」に携われた(私は皆さんの考えてくれた企画や運営に乗っかっていただけですが…)ことは本当に価値があったと思いますし、だからこそあの8時間はゴールではなく次のステップに進むきっかけだと捉えるべきだと感じています。

コロナで皆さん大変ですよね、悲しいですよね、ではなく、これからどう私たちは動くべきなのかを具体的に提言し、一方的に情報を「与える」のではなく、視聴者が自主的に考えるきっかけも与えた8時間だったと思います。


勉強になった企画

個人的に自分のキャリアに活かしていきたいなと思った企画は「勝手にイノベーション」です。

「東京とその他の地方の格差」というのは、以前より様々な場面で取り沙汰されてきた問題です。

何も現代に入ってから生じた問題ではなく、「田舎の学問より京の昼寝」という諺もあるほどですから、昔から格差というのはあったのでしょう。

ちなみにこの諺の意味は、「知的水準の高い都会にいれば、自然に知識が身につくというたとえ。田舎で勉強するより、たとえ昼寝をしていても都にいれば自然に知識が豊かになるという意から。」・・・だそうです。

この、平易に言えば「都会と田舎の格差」。国も何もしなかったわけではもちろんありません。

バブル期の1987年、「リゾート産業の振興と国民経済の均衡的発展を促進するため、多様な余暇活動が楽しめる場を、民間事業者の活用に重点をおいて総合的に整備する」ことを目指し、「総合保養地域整備法」が制定されました。

通称「リゾート法」。

当時はバブル景気でカネ余り。
地方自治体としては、この財政的余裕を契機に観光業で一山築きたい。
そんな背景も相俟って、ほとんどの道府県がリゾート整備計画の策定に手をつけました。

しかし、急づくりのリゾート計画が波に乗ったのはほんの一握り。
当時、地方のお役人に経営センスに長けた人材は皆無だったうえ、1991年のバブル崩壊は地方財政を一気に追い込みます。

結局、全国各地40以上あった計画のうち、ちゃんと開業までこぎつけて、なおかつ現在も経営されているのは「志摩スペイン村(三重県)」と「ハウステンボス(長崎県、一度潰れましたが)」くらいです。

その多くは計画策定段階で頓挫。
それ以上に悲惨だったのは、多額の資金を投入し開業させたにも関わらず、経営不振が続き地方財政のお荷物と化した施設の数々。

いち地方の身の丈に合わない華やかなリゾート計画の実現の末に残ったのは、今や廃墟マニア(私)とヤンキーしか寄りつかないハコモノと多額の負債、そして地域住民の反目のみでした。

実は、北海道夕張市の財政破綻もこのときのリゾート経営の失敗が発端となっています。

日本全体の活性化のために行われたはずの、なんとも景気の良い地域振興策。
この失敗が今もなお地方に暗い影を落とします。

そんな背景もあって、真の「地域振興」は遅々として進まず、結局はどんなコンテンツも「東京一極集中」に絆されているのが現状ではないでしょうか。


そのような現状下で、「北陸の企業のビジネスアイデアを海外にプレゼンする」という、オンラインワーキングが人口に膾炙している今だからこそ実現できたこの企画は、準備段階から勉強になることばかりでした。

正直、北陸の産業というと金箔などの伝統産業や観光業しか思い浮かばなくて。
福井県鯖江市の眼鏡産業に至っては「一本気の職人さんが一本一本丁寧に…」みたいなイメージしかなかったので、今回「ボストンクラブ」様が紹介してくださったウェアラブルグラスは目から鱗。

来年度から就く仕事では、自分の携わった企業から上場企業を出したいという目標がある私にとっては非常に収穫のある企画でした。
豪華絢爛な施設を公共のカネでやたらめったらおっ建て、物珍しさから見物に来る都会人を地方に引き寄せることは、もはやこれからの「地方創生」に必要なものではありません。

欲を言えば、今回のBCLive全体に言えることですが、せっかくであればタイやインド以外の様々な国との掛け合いが見たかったですよね。


「Beyond Corona Live」実行委員会の方々について

思い返せば石川県でも感染のピークだった4月、5月は今までの人生では味わえなかった虚無に溢れていたといっても過言ではありません。

特に5月のGWの思い出なんか

「どうぶつの森の住民に『借金完済したんだってね!みんなから聞いたよ!おめでとう!』と言われる(おいでよ!人権のない森)」
「『私のテレビだけ一方的に受信切ってもらっても全く構わない』と思っていた坂○忍のワイドショーをムダにじっくり観る」
「近所のコンビニで爺さんと爺さんがマスクなしでデカい声で会話しているのが怖くて走って帰る」

本当にこれくらいしかない(*^-^*)

皆様も、内容の違いはあれど、やりたいこともできず、つまらない日々をお過ごしだったかと思います。

そんな中でのBCLive。
「次に何をしようとしたかド忘れして部屋の中をしばし歩き回る」「食べ物をポロポロこぼす」などをしてもう既に老化が始まっている私とは違い、強いエネルギーであったり斬新な視点をお持ちの皆様との活動は本当に刺激になりました。
こうした、自分より下の世代が多様な価値観や考え方を吸収する世代、スピード感をもって変化していく時代に適応する世代であることを考えると、将来、自分が歳を重ねてもいろんなことを学んで仕事に活かすことは絶えずしていかないといけない、役職に胡坐をかいてはいけないと痛感しました(トヨタ自動車の社長さんはとてもアグレッシブですよね)。

今回、番組制作なんてはじめて、動画編集なんてはじめてという方も多かったと思いますし、何と言っても準備~完成までの期間が短かったですよね。
なので、もし今回の企画で改善点や反省点があったとしても、落ち込むのではなくて次の自分のアクティビティにどんどん活かしていってほしいと思います。


また少し脱線しますが、私の知り合いで病的に陰謀論にハマっている人がいます。

陰謀論を語りたがる人ってやたら「真実を究明」だの「本当の幸せを見つける」だのと言うのが大好きなんです。その割になーんにもしませんけど…
この時期ももちろん例外じゃない、勢いはさらに加速して「コロナ禍で国家の闇が暴かれる時が来た」「国民を奴隷にするための人災」みたいなことをずっと言ってます。

そうして、さも自分達が全能の神であるかのように偉そうにSNSでも自分の知り合いを洗脳しようとするのですが、そういう彼らの情報源って信じられないことに全部「YouTube」なんですよ(もちろん陰謀論系)。
要は、海外へ行って日本社会との違いを自分の目で確かめてみるとか、大学や大学院に行き直してアカデミックな側面から政治学を学ぶとかするでもなく、日がな一日くだらないYouTubeを観て付け焼き刃の知識(知識ですらないけど)を他人に披瀝してるんです。笑っちゃいますよね。

今回BCLive実行委員として参加してくださった面々は勿論こんな風にはならないと思います。もし将来なってたら、野球賭博謝罪会見の時の高木京介選手の顔で号泣します。

自分で実践する・交流する・研究する、という行動があってこその今回の8時間ですから、せっかく時間に余裕のある大学生活、授業以外にも学生団体やサークル、学内学外のゼミに積極的に参加して、視野を広げていってほしいと思います。
金沢大学に限って言うと、SELFやWannaBeMEを始めとした学生団体が不定期でオンラインイベントを開催していることがあるので、ぜひ積極的に参加してください!
対面イベントの時みたく「○○講義棟の○○号室に集合」だと、いちいち行くのは気が重いとか、身構えてしまうとかありますが、オンラインだと気軽に聴講できるのでおすすめです。「よく知らないけどちょっと興味ある」程度でも参加のハードルが低いのが、オンラインイベントの強み。
これこそスマホを良い方向で使う例ですな。


最後に

当初は「8時間生放送」と聞いて正直うまくいくのか不安だったのですが、本当に皆様のおかげで今回成功させることができたと感じています。
先ほども述べた通り、私は既に存在していた土台にフラフラ乗っかっていただけですので、誰目線だよという感じですが…(´・ω・`)

絶えず学生のサポートをしてくださいました松島先生&秋田先生には感謝しております。私は今年度で卒業してしまうので、この両先生にこれからも関われる学生さんが本当に羨ましい限り(´・ω・`)

何よりも運営の中心であります実行委員長のあまねさん&PENTASHIPs共同代表の今井くん&戸辺くんは、BCLiveの本当のゼロの地点から関わっているだけに苦労や気がかりも絶えなかったと思いますが、本当にお疲れ様です。
お礼といってはなんですが、舟橋特製ポイズンケーキを差し上げる予定ですのでお楽しみに。






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