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精神科急性期病棟とはどんなとこ?

みなさんこんにちは。

早いものでもう9月ですね。

私は9月から病棟勤務に戻り、精神科急性期で働いています。

さて、「精神科急性期病棟」とはどんなとこか、みなさんわかりますか?病院実習などでなんとなくわかる人もいると思いますが、そんなみなさんでも「慢性期と急性期の違いは?」「急性期はなにをするところなの?」など思うかもしれません。今回は精神科急性期病棟について書いていきたいと思います。

精神科急性期病棟=最初に入院する場所

精神科急性期といっても、よくTVで「救命救急24時」などでやってる、救急車やドクターヘリが病院に着いて、慌ただしく診察し処置を開始する。その後落ち着いたらICUに移動する。。。精神科だとこういうことはありません。むしろ急性期病院の一般科のような、外来で診察後に入院という流れになります。ただ、ちょっと違うのが「病識」。外科やら内科なら疼痛や出血、骨折などどう考えても治療が必要だと本人もわかった上で入院します。

ところが、精神科の場合、自分が病気だとわからない「病識のない患者」も入院させることがあります。これは保護者が入院に同意したら精神保健指定医の診察ののち入院させることができます。そう、精神を病むと、入院が必要かどうかわからなくなるからです。大声で暴れたりしている状態で「あなたは入院が必要です」などと言っても理解はされません。そのための「医療保護入院」という制度があるのです。

ほとんどの場合、入院になったら急性期病棟に入院になります。ただ病棟の空床状況や、以前の退院から日にちがまもない場合は違う病棟での入院になります。

犯罪を犯した人、犯したかもしれない人も来る場所

入院制度に関してはまた別の記事にしたいと思いますが、先述の医療保護入院の他に、鑑定入院、措置入院もあります。

鑑定入院は、よくニュースで聞く「今後犯行時の精神状態について、責任能力の有無について詳しく調べていくとのことです」というあれです。犯罪などを犯した人が「この人は精神疾患があり、犯行当時の責任能力はあったか」を調べるもの。多くはないですがたまにこういう入院があります。入院後は日常の様子などを観察していきます。また退院は警察署になります。

措置入院は例えば不法侵入で逮捕したら、わけのわからないことを叫んでいたり、公園で意味不明なことを叫びながら刃物を振り回し逮捕されたりと、警察介入があった人の入院です。これはいろんな人がいます。そして身元不明だったりもします。なんせ名前も言えない精神状態だったりしますからね。

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このマガジンは2人の臨床経験をもとに投稿しています。臨床で困っていること、対応の仕方など脳と精神分野に強い2人が臨床に即した内容で書いています。臨床でお役に立てる内容だと思います。ただし、まだ記事が少ないです。

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