眠れない夜に

去年の今頃は、毎日辛かった

大好きなおばあちゃんが天国へ行ったからだった

あんなに丈夫で、弱音も吐くこともなく、毎日農作業に精を出し、腰も曲がらず、ハキハキ喋っていたおばあちゃんが、みるみる小さく、弱くなっていく

それを目の当たりにして、
人はいずれ必ず死ぬのだと
どんなに大切な人も、必ずいつかは死ぬんだと

私は今までどれだけおばあちゃんを、喜ばせたり、楽しませたりできたんだろうと

ぼんやりと、
あとどのくらいおばあちゃんがこうして息をしているのを見ていられるのかと 恐ろしいことを考えながら
寝顔をずっと、ずぅっと、見ていた


毎日泣いてばかりいたなあ

ふとそんなことを思い出しているわけです

隣の部屋で、何気なく聞こえた
夫の咳払いが とても愛おしい
失いたくないと、つよくつよく思う

私は、おばあちゃんの分も
ちゃんと生きてるよ

いま生きてるってことが
とんでもなく奇跡的だということ
忘れてしまいそうだけど

こんな夜は そればかり考える