C-Gardenというか僕の話 2 僕は主人公じゃなかったってだけ

 前回の記事がいきなり私文で申し訳ございません。
 今回は、会社の話をしっかりメインに書こうと思います。まぁ、とはいえ僕の話も関わってきちゃうんですけどね。

 弊社の概要は前回の記事でざっくり話をしましたが、メインはシナリオ制作とイラスト制作になります。(CSもメインで三本柱なのですが 、機密情報の塊なので今回の記事も触れません)
 まぁ、なので弊社の二つの事業部の話を書いていきます。

◆シナリオ制作
 結構、知らない人も多いみたいなので書いておくと、今のゲーム制作市場でたった一人だけでシナリオ制作をするのはごくごく稀です。まぁ、ぶっちゃけ一部の天才だけです。その一部の天才もライトノベルを書いてたりするので、純粋なゲーム制作のシナリオライターたった一人で書きましたという人は 、大分少ないと思います。(監修とかメイン シナリオは全部この人というのはあります)
 前置きが長くなりましたが、個の力で戦っていません 。一つのゲームに多くのシナリオライターが関わります。シナリオライターを社内で雇用している会社も多くありますが、そうでない会社や複数のタイトルを同時並行で作成している会社があります。そういう時に人手が足りないけど、採用して育成するには時間が足りない 。中途の経験者を採用するにも優秀な人がすぐに見つかるとは限りません。そんな時に『外注』という言葉が出てきます。大手の車の制作工場がパーツ制作だけ町工場に頼むのと似ているかもしれません。世の中には弊社以外にもシナリオ制作会社や個人事業主のシナリオライターさんが多くいらっしゃいます。会社によって色々な特色があるので調べてみると面白いかもしれません。

◆イラスト制作
 シナリオ制作の言葉をまるっと移せば事業説明になります。シナリオ制作のイラスト版です。弊社が雇用しているイラストレーターが描いて納品し、お金をもらいます。

 こう書くとベンチャーというには革新性のない事業 ばかりだと感じた方もいるかもしれません。こっからです。弊社の特徴的な説明は 。

 さてその前にまた僕の話をさせてください。なんだよ、またお前の話かよと思った人いると思います。安心してください僕もです。
 昔お手伝いをさせていただいていた喫茶店である男の子と出会いました。その出会いが僕をエンターテインメント業界に飛び込むきっかけになります。その男の子……といっても僕より年上の男性なんですが、その人は漫画家を目指していました。今でも鮮明に覚えているのですが、まるで漫画の主人公のような目 で喫茶店で働いて、『黒執事』という漫画の少年向けを作りたいから勉強したい 。ついでにお金も必要だからほしいと、後半はまぁぶっちゃけすぎですが、凄い子が入ってきました。有言実行の子で、喫茶店でバイトする執筆するバイトするを何回もループしており、いつ寝てるんだろうと疑問に思っていました。しかし、無理がたたったのか彼は勤務中に倒れてしまいます。そして彼は筆を折り 、家庭の事情もあり田舎に帰ってしまいました。
 ですが、倒れるほど努力をした経験がない僕にとって彼は輝いて見えました。彼がそこまで興味を持つエンターテインメントって何なのだろう と興味を持ち始めました。とはいえ、人並みに漫画は読みますし、ラノベも中学の悪友の影響で読んでおり、ゲームも初めてやったのがスーパーファミコンの 『ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁』、アニメは父による英才教育?でファーストのガンダムから逆シャアまで観ていましたし 、ユーザーとしての目は肥えていました。でも、作るのはどうなのだろうと興味を持ち、エンターテインメントの会社に応募しました。臨時社員というアルバイトの契約形態だったので、他のことを続けながら二足の草鞋よろしく三足の草鞋を履くことになりました。

 前職1年目の時にコミックマーケットのサークルのサークル代表 と会うことになります。そのサークル長にPM(プロジェクトマネージャー)として進行管理を手伝ってほしいと頼まれ始めます。しかし、そのサークル長 が売上金を全て持ち逃げし、行方をくらませ残りのスタッフを僕が預かることになりました。それが株式会社C-Gardenの前身である クリエイティブ集団『C-Garden』です。(クリエイターは皆、サークル長と契約書を結んでいませんでした)
 クリエイター集団を預かった僕は、彼らを食べさせなければと思い、請負仕事を取ろうと動きます。何とか企業から請負で仕事を取れるようになると僕の周りは大きく変化をしました。勉強不足だったので、優れた先輩がいる会社に並行してインターンにいき、他の会社の立ち上げに関わりました。そして大学3年生の時、僕が手伝わせていただいていた喫茶店の店長がガンで亡くなりました。僕の目の前にはギャルゲーのように選択肢が浮かびます。喫茶店で働くか、自分の道を行くか。散々迷った挙句、僕は自分の道を行く選択肢を選びました。昔は専業主夫になりたいと考えていたのに代表取締役になるのは自分でも変だなと思ったのですが 、恩師に「リーダーも専業主夫と同じで、人を支える仕事だ」と聞いたのは今もこの道を進んだことへの支えになっています。

 会社を立ち上げると決めてから約一年が立ち、資本金300万円で2018年10月1日に法人化しました。今も昔も僕の周りには輝いている人がいます。タイトルの話にようやく戻りましょう。会社を立ち上げて1年目になるまで、シナリオライターとして仕事をすることも多くありました。けど、社員やスタッフそしてクライアントを見ていると漫画やアニメの主人公みたいだなと感じる時があります。クリエイターとして凡人の僕からすると、彼ら彼女らは眩しくて羨ましかった。喫茶店の時の彼のように環境に恵まれず筆を折らなくていいように、そんな人たちが輝き続けられる場所にC-Gardenをしたい。それが主人公じゃなかった僕が彼らと対等でいられるたった一つの方法なんだと信じてます。

 ※弊社の特徴を書くのを忘れました。続きます。

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