母さん.

母さんが今日76歳になった.

母さんと言っても私の祖母だ.
母方の祖父母は父さん母さん,父方の祖父母はお父さんお母さん.
おじいちゃんおばあちゃんと呼んだことがない.
というか、そういうもんだと思っていた.
私が子供の時はどちらのひいばぁちゃんも健在で、父方のひいばあちゃんは○○(父方祖母の旧姓)のおばあちゃん、母方のひいばあちゃんはおばばかばばちゃん.

話を戻して、私の母さんははんかくさいけどとても愛おしい人だ.
基本的に不器用.
せっかち.
作る料理はとにかく大量でダイナミックスペクタクル.
醤油とかからしの入ったプラスチックのどこからでも切れますのやつは大抵盛大にぶちまけるか何故か出てこない展開になる.
大体ご飯は食べながらこぼす.
なぜかテレビに出ている人のことを大抵下の名前で呼ぶ.

母さんが定年して失業の手続きをする時、近くのスーパーの証明写真機で証明写真を撮ってきてとハロワで言われて、操作がよく分からなかった母さんは背景ハワイアンな柄でしかもめちゃでかいサイズで撮影し(顔は証明写真らしく真面目)、それを提出するという暴挙に出た過去を持つ.(それも11年前になるのか)
子供の頃は私が熱を出すと林檎を擦ってくれたり、泊まった時はたまごみそをよく作ってくれた.
何故か未だにたまごみそを同じ味では作れない.
というか、母さんもいつも味が違うのだが.

私が前職を辞めて大学に編入し、国試を受ける時にはわざわざバスを乗り継いで神社にお祈りしてお守りをもらってきてくれた.

今は時々顔を見に行って、くだらないことを話して笑っているが、こんな時間がずっとずっと続いて欲しいと心から願っている.


何故か母さんと私は顔も似ている.
初孫の私.
いつも案じさせている.
今もそうだ.
安心させられる孫になりたいけれど、うーむ、どうしたもんか.

樺太から引き上げてきたばばちゃんと母さんがいなければ、私は存在していない.
すごく不思議で、そしてありがたい.
私の大好きな大切な母さんなのだ.
できるだけ元気でそして末永く笑って生きて欲しい.
これからも、ずっと.

あなたと支え合いたい.