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太陽BBQ

私が、太陽の熱を集めて初めてBBQをしたのは、2015年のゴールデンウィークのことだった。その時のことを書きたい。

本当は「 #もしも叶うなら 」という投稿でもしたい気分なのだが、企業のサイトのフォローはしたくないので、至ってマイペースにnotoを書いていくことにする。

仕事を抱えたGWでも遊びたい!

それは2015年のゴールデンウィーク直前のことだった。外は行楽日和といったピーカン晴れ。上手に休みを取れば大型連休を楽しめる。なのに私は自分の作業部屋にこもって計算をしていた。
当時の私は、フリーで活動するようになって5年以上が経過して、それなりに安定した生活を送っていた(実は、この作業部屋も、マンションの一室を現金一括払いで購入したものである)。にもかかわらず、フリーになった当初に安定収入として引き受けていた「塾の算数の講師」としての仕事を引き続きズルズルと続けていた。私が働いていたのは、東大に大量の合格者を出すような中高一貫校に何名合格したということしか宣伝しないようなバリバリの学習塾だった。ゴールデンウィークは受験生のための特訓がある。
相当なストレスのかかる仕事である。生活も不規則になりやすい仕事である。今から思えば既にバセドウ病を発症していた。既にこの2年ほど前から自分の首ばかり太ることが気にはなっていた。日差しの強さもあるが、部屋のエアコンを強めにかけていたと思う。
そんな仕事の準備でチマチマと計算していたのだが、外は最高に天気が良い。遊びたい。何かオモロいことをしたい。でも仕事がある…。
頭の中が「遊びたい」と「何かオモロいことをしたい」で一杯になりつつあった時、ふと「太陽の熱で、ベランダでBBQをしよう!」と思い付いた。
マンションの1室で作業をしていたため、普通にBBQをしたら、その煙で近所迷惑になってしまうだろう。それにガスバーナーであれ木炭であれ、火を取り扱うことは火災の原因になりうる。マンションで火災など起こしたら、たまったもんじゃない。
そのような考えから「太陽の熱でBBQをする」ということを考えついたのだった。

最初に私が用意したもの

思い付いたら即実行するタイプの私である。それに太陽の熱で料理するなら、太陽が傾くよりも前に料理を開始したい。
この作業部屋から徒歩3分のところにある100円ショップで、コンロの下に敷くようなアルミのシートを買ってきた。これにハサミで切り込みを入れ、適当にクリップで留めることで、まるで竹でできたチリトリのような形状のものを作った。そのチリトリの中央に、とりあえずストックしてあった蒲焼の缶詰を置いてみた。蒲焼の缶詰を温めてお昼ごはんにする腹積もりである。
たったこれだけでも、十分に美味しくいただくことができた。
・アルミのシート
・ハサミ
・クリップ

たったこの3個で太陽熱を使った料理は可能である。

まだ太陽は高い位置にある。これまた徒歩5分のところにある魚屋さんから、今度はお刺身として食べることのできる有頭エビを買ってきた。今度はホットプレートに付いてくる焼き肉用のプレートの上にエビを置いて、さらにフライパンの蓋をかぶせてセットしてみた。
エビを太陽の熱で調理している間、私は仕事で抱えている計算を進める。
授業時間が60分ほどということもあり、1レッスンあたりの準備に必要な計算は45分くらいで片付く。とりあえず1レッスン分を片付けたところで様子を見に行くと、生意気にもエビは赤く色づいている。
おやつにエビの塩焼きなんて不思議な感じがしなくもないが、肝心のお味はプリップリのジューシー。すっかり私は太陽熱調理のとりこになった。太陽の下にセットしておけば1~2時間くらい何か別のことをしていても良いという点も気に入っている。

太陽BBQ初心者にオススメの食材

恐らく私が太陽熱調理にハマったのは、元から食べるのが大好きということもあるのだが、それ以上に「できた」という経験が大きいと思う。もし太陽熱でBBQをやろうと思った一番最初の挑戦で激しく失敗をしていたら、二度とやろうとは思わなかったかもしれない。
ネットで調べてみると、いきなりボンネットの上で目玉焼きを焼こうとする人がそれなりの人数いて驚いた。目玉焼きを作るには、70度は必要になるということを調べもしないで取り組むと失敗するのは目に見えている。それにボンネットにハトの落し物があるだけでも掃除が大変なのに、目玉焼きなんて手入れが大変なのは自明だ。なお、料理のプロでさえ、卵料理は「難しい」と言うそうだ(オムレツを作るのに失敗してスクランブルエッグにするとしても、どちらも本当は難しい料理なのだそうだ)。
私は単なる趣味で、自作の太陽熱調理器を開発しているのだが、自作機を改良した際の性能検査には5年以上あれこれ試してきた今でも決まって「そのままでも食べられる食材」を用いる。蒲焼の缶詰やお刺身で食べられるエビの他にも、例えばはんぺんや油揚げ(栃尾揚げ)などを試すことが多い。純粋に水を沸かしてお湯を作ることも多い。

まとめと今後の展開

太陽熱を使ってBBQを行うのは意外と簡単である。料理している最中に別のことを行うこともできるため、時間の有効活用にもつながる。手始めに、加熱しなくても食べられるもので太陽熱BBQを行うことをオススメする。
今後、自作の太陽熱調理器について語りたい。ほかの人が開発した太陽熱調理器も紹介したい。

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