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2021年度「Agile50(アジャイル50)」、日本から2名が受賞!

世界経済フォーラムGlobal Future Council on Agile Governance と国際官民連携ネットワークApoliticalは、アジャイル・ガバナンス(時代にあったルールの機動的なアップデート)の実現に尽力した世界の公共部門リーダーから50人を選出する「Agile50(アジャイル50)」に、日本から石丸修平氏(福岡地域戦略推進協議会事務局長)、鬼頭武嗣氏(内閣府革新的事業活動評価委員会委員、株式会社クラウドリアルティCEO) の2名を選出しました。

【公式発表(英語)はこちら】

Agile50:公共部門を変革する最も影響力のある50人

Agile50は「公共部門を変革する最も影響力のある50人」として、公共部門においてイノベーションを推進し、世界からガバナンスに変革を起こしているリーダー50人を選出し、スポットライトを当てる国際的な取り組みです。硬直した官僚主義から脱却し、パブリックセクターのプロセス改善や新たなルールづくりに向けて「アジャイル(機動的)」な手法を活用している政治家、公務員、起業家、アントレプレナーによるベストプラクティスを社会に広く共有し、学ぶことを目的にしています。第一回となった2020年度は村上敬亮氏(内閣府地方創生推進事務局審議官)、中原裕彦氏(内閣官房 日本経済再生総合事務局参事官)、久保田秀暢氏(国土交通省自動車局審査・リコール課長)、羽深宏樹氏(経済産業省情報経済課課長補佐)が受賞しました(肩書きはすべて当時)。

【昨年度に関する記事はこちら】

2021年度 国内受賞者の取り組み

石丸 修平氏(福岡地域戦略推進協議会 事務局長)
政府、民間企業、大学など218のパートナーと協力、社会課題の解決に役立つ事業を立ち上げ、政策を実行しています。産学官および市民との連携を促進する仕組みを運営し、地域経済主体の対応を強化、機動的な政策提言を行う取り組みを推進。最近では福岡市と協力し、産業と都市開発のための戦略を策定し、遠隔医療のための服薬指導に関する法改正など、さまざまな規制改革を実現しました。現在は50ヘクタールのスマートシティ創設を主導し、地域住民と協力して自律走行の実証実験を行っています。

石丸 修平氏からのコメント                        この度の受賞を大変嬉しく思います。社会構造の変革を目指してアジャイルガバナンスを地道に進める人やチームの貢献に光を当て、その経験をグローバルに共有する狙いがあると伺いました。また、collaboratorとしての受賞は、まさにFDCの産学官民による取り組みを、チームが一丸となって続けたことで実を結んだものと受け止め、支えて頂いている全ての皆様に心から御礼を申し上げたいと思います。

鬼頭 武嗣氏(内閣府革新的事業活動評価委員会委員、クラウドリアルティCEO)
Fintech起業家(株式会社クラウドリアルティ創業者兼CEO)として、金融ソリューションとテクノロジーの活用を実行しています。内閣府革新的事業活動評価委員会では唯一の起業家メンバーとして、日本のスタートアップエコシステムを代弁。
経済産業省の新たなガバナンスモデル検討会の委員のほか、一般社団法人Fintech協会の副会長としてRegtech & Suptech分科会のリーダーも務めています。
多くの国の規制当局やFintechハブと強固な関係を築き、政府間の対話を促進、国境を越えた官民の取り組みを支援し、規制のサンドボックス制度の国際的な相互運用性(インターオペラビリティ)構築にも取り組んでいます。

鬼頭 武嗣氏からのコメント                           スタートアップ起業家がサンドボックス制度の運営に携わるというのは世界でも類を見ず、制度創設の頃より3年以上に亘ってこのような機会を頂き、日々サポート頂いている内閣府・内閣官房の皆様や、他の委員の方々ともこの受賞の喜びを分かち合いたいと思います。Fintech起業家にとって国内外のガバナンスシステムの変革はビジョンの実現の上で避けて通れないチャレンジですが、引き続き当事者として様々な制度・法規制をアジャイルにアップデートしていきつつ、包摂的な金融・資本市場を実現していきたいと思います。

公共部門のイノベーションに、スポットライトを

新しいテクノロジーの進展は、技術的進歩に遅れをとっていた規制の妥当性や有効性を脅かしています。変化に対応するためのルールの枠組みは、多くの場合、先例に基づきません。行政サービスのデジタル化を始め、公共部門が変化に対して柔軟に対応できるようにする取り組みのインパクトの大きさと社会的有効性は、パンデミックという危機を経験している私たちにとっては自明であり、もはや説明するまでもないでしょう。

公共部門のイノベーションは、スポットライトが当たりにくい分野でもあります。だからこそ、Agile50を通じて、エールを送りたい。これからも私たちは、DX時代に適した行政改革を促進するために、各受賞者の先進的な取り組みに光を当て、その経験をグローバルに共有していきます。


世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター               隅屋輝佳                                 ティルグナー順子

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