韓国エッセイ | 韓国のたい焼きは鯛じゃない
韓国で寒くなってくると街に現れる屋台の1つが붕어빵(プンオパン)だ。日本で言うところのたい焼きに当たる。韓国のそれは1930年代からで日本のたい焼きを由来とされている。
中には観光スポットだったり一年中食べられる所もあるし、冷凍で売ってたりもするけれど住宅街の交差点とかふとした所に突如現れるのが冬の風物詩だったりする。あ、今年も始まったね!と。春が近づいていつの間に店は消えていてお店のアジュンマ(おばさん)、アジョシ(おじさん)は冬以外は何してるのかな?なんて気にもなってみたり。
붕어빵の붕어(プンオ)はフナのことで韓国では鯛ではないんですよね。他にも잉어빵(インオパン)と呼ぶこともあって잉어(インオ)は鯉のことなんですが、元々インオパンの方は商標名だったらしい。
サイズ感は日本の一般的なたい焼きより若干小さいのかな?と思うが餡子は比較的甘さ控えめでパクパク食べれちゃうので危険(笑)。大体2〜3匹で2000ウォンだとか4匹で3000ウォンだとかそんな単位で販売している事が多い。
最近は中の餡は多様にもなってきて、クリームやマンドゥ(韓国の餃子)を入れたりする変わり種なんかもある。
ちなみにクリームはカスタードクリームのような感じなんだけど、なぜか韓国ではカスタードクリームの事を『シュークリーム』と呼ぶ。いわゆる日本で見かけるシュークリームは韓国ではあまり存在してなくて、クリームの入ってない小ぶりなシューにあられ糖をあしらったシューケットみたいなものはたまに見かけるんですよね。日本人の私としてはクリームのみをシュークリームと呼ぶことに若干いつも違和感はあったり…。
それからプンオパンって言葉には別の意味がある。それらを焼く機械で両面同じように焼き上がる姿から『双子のような、瓜二つの』みたいな表現として使われる事がある。お父さんとそっくりだね!そんな時にプンオパンだねみたいに使うらしい。
冬の韓国に来たら冷え切った手元を温めながらぜひハフハフ頬張ってみて欲しい。