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韓国エッセイ| 韓国のニオイ、旅の記憶

旅行に行くとその土地土地のニオイってあると思う。よく耳にするのはまず空港に降り立ったその時からっていう…言葉ではなかなか何の匂いとは的確に表現できない香りだったりするがハワイのような南国ならそれっぽい南国の香りがするし、韓国だとキムチっぽいとかいう人もいる。キムチっぽいかは定かではないけどやはり韓国は韓国の独特な香りがするのだと思う。

日本にいる時は日本の独特な香りっていうのも特別感じなかったのだが、それもまた韓国の人たちに言わせると日本の空港に着いた時から日本独特の香りがあるんだそうです。
私自身は鼻が効くというかややニオイに敏感(良い香りも臭いニオイも両方)なところがあるが、久しぶりに日本へ帰国した時にふとこの事かな?と感じた事があったが香りの言語化ってなかなか他人と共有しずらいもので確認までは取れなかったのだ。

空港はともかくとして、韓国に居ながらしばしば鼻につく香りって何だろうと考えてみた。韓国に居ると本当色んなニオイがあちこちからしてくるし比較的強いものが多い気がする。

キムチやその他漬け物

食べ物の香りで圧倒的に多いのは胡麻油、ニンニク、焼肉、チゲ、チキン、ラーメンのニオイ。お腹空いてる時に香ってきたら悶絶ものだ。韓国の住宅はほぼベランダは室内ベランダなのだが、ベランダをふと開けたらチゲの匂い(我が家の料理の匂いではない)が充満していたなんてことも多々ある。

化粧品や洗剤、柔軟剤の香りも強いものが多い。少しずつだがナチュラル志向みたいなものも浸透し出してきているからか無香料、植物性の香りなども増えてきてはいるが未だ香りの強いものが多めな印象。
特に柔軟剤は独特で強力。最近でこそダウニーやら海外ブランドなども増えて多様化してきたものの、韓国の国民柔軟剤と呼ばれてたりもする昔からある피죤(ピジョン)は誰でも知ってる柔軟剤。

ほとんどのマートに売ってるこちらの柔軟剤

韓国で通りすがる人から同じような柔軟剤の香りがしたらピジョンの確率大。しかしここ最近の若い世代は減ったかも知れない。香りこそ好き嫌い別れるところ。
自分的にはピジョンの香りは苦手なのであちこちから香ってくると若干苦痛。同じヴィラに住むどこかのお宅からしょっちゅうピジョンの香りがしており、帰宅して建物内部に入るや否やゲンナリしてしまう。日本にいる韓国好きな友人は柔らかいあの香りが好き!と言っていたし本当に人によるな、と。

そしてこれは日本にもあるけれど秋から冬始めにかけて銀杏の実の香りに困ってしまう。食べると美味しいのにね、ぎんなん。
銀杏の木に網の設置をして実が地面に落ちて踏まれないような対策もされてたりするけどとにかかく雌木が多いのか追いついてないみたい。ソウル市だけでも全体の街路樹の8.9%である2万6417株が雌木なのだとか。ちなみに網にかかった銀杏は高齢者施設だとか必要な所へ寄贈されるらしい。

街でのニオイと言ったらあとは全く歓迎されない下水のニオイ。キレイに整備されたビル群が並ぶ都市や新都市でも例外なく臭うところは臭うのです。その辺のインフラが整い切ってないのが残念なところ。
人的なところで言えばタバコを吸う人が多い気がしている。禁煙で書かれてる場所でも平気で吸うし、歩きタバコも然り。
日本は最近じゃ紙タバコより電子タバコの割合が増えてきてるって聞いたことあるけどそうなんですか?韓国は体感だとまだまだ紙タバコが多い印象。飲食店で吸える所はほぼほぼ無い、はず。

旅の思い出や記憶に香りって作用してくると思う。記憶に残る韓国のニオイがどうか良いものでありますように。

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