妊娠7ヶ月の話。

比較的大人しくしていたおかげか、7ヶ月検診では子宮頚管の長さが戻っていて(一度短くなったものは戻らないと言っていたのにどういうことだ)、ここでやっとわたしの気持ちに安定期が訪れた。

これまで不自由だった分、やりたいことがたくさんあった。

おにぎりやサンドイッチを持ってピクニックに行きたかったし、

友達とごはんを食べに行ったり、冷蔵庫の中を充実させたりと、

日々やりたいことをリストアップして次々にこなした。


いろいろなおにぎりを作ったときは楽しかった。

肉みそを作っていり卵と混ぜたり、

焼き鮭をほぐして白ゴマと混ぜたり、

蒸かしたさつまいもを細かく切って黒ゴマをまぶしたり、

その中でも枝豆と昆布を混ぜたおにぎりは一番好評だった。

ピクニックに行くにはまだ寒そうだったので家の中でサンドイッチを食べ、

作ってみたかったスコーンをトースターで焼いた。

素晴らしきマタニティライフ!これがわたしのしたかったこと!

友人の誕生日にあわせてサプライズパーティをしたのもこの時。

人に喜んでもらうことへの喜びを感じた1ヶ月だった。


ひとつだけ大変だったことと言えば、夫がインフルエンザにかかったことだ。

夫は1週間会社を休んだ。

食欲はあるようだったので、一応消化を気にしたメニューを1日3食だした。

これがくたびれた。1週間のうち7つだけ考えればよかった献立が21に増えたのだから、仕方がない。しかも病人向けの献立。

へとへとになりながらも、自分にうつらないように毎日喚起をして、手洗いうがいを徹底した。

前半こそわたしにうつるのを気にして自主的に隔離されていた夫だが、

後半は寝ることに飽きてリビングにでてきて、録画していた番組を見ていた。

実家に帰ってと言われたのだが、あなたのご飯はどうするの、と聞いたら黙ったので実家には帰らなかった。

それでもインフルエンザはわたしにうつることなく無事に治って、夫は仕事に復帰した。

わたしは久しぶりに家事をサボってごろごろし、カレンダーを見て明日から8ヶ月になることに気づく。


おしまい。



ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?