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キングコング(1933年)今見たらすげー面白い!

動画配信サービスのおかげで、レンタルビデオ店にさえ行かないで家にいながらにして映画やドラマ、アニメなどが見られる時代ですね。

非常に古い映画も数多くは配信されているようで、前から一度見たいと思っていた初代「キングコング」を見てみました。

歴史的遺産と言ってもいい本作、もう90年も昔の映画ということで単調で退屈なのかなと思っていましたが、以外にもとても面白く最後まで飽きずに見られました。

まず、ストーリーやキャラクターの性格がシンプルでわかりやすい。

映画の撮影のため南の島を訪れた一行が、キングコングの花嫁として拉致されたヒロインを多大な犠牲を払いながら、奪い返す。

その時にキングコングを眠らせることに成功したので、見世物としてニューヨークまで運ぶ。

カメラのフラッシュで興奮したキングコングが、繋がれた鎖を引きちぎって逃走。またしてもヒロインをその手に掴んだまま超高層ビルのてっぺんまで登っていき、最後は戦闘機の攻撃を受けて落下する。

というのがあらすじですが、とにかくわかりやすくサクサクと進みます。

そして、大昔の映画とは思えないくらいコングをはじめ恐竜や怪物が存在感を持っているということです。

リアルと言うより生々しいという表現がしっくり来る感じ。ストップモーションアニメという手法で、いわば人形を少しずつ動かして一コマずつ撮影するという、恐ろしく手間のかかるやり方のせいか、動きがとても自然に感じます。

ゴジラやウルトラマンのような中に人が入った着ぐるみとはまた違った良さがありますね。

救助隊の前にトリケラトプスっぽい恐竜があらわれて、救助隊は弾丸の雨を浴びせるんですが、徐々に弱っていき、最後には倒れてしまうシーンは、本当に底にいるかのような臨場感がありました。

コングの手に掴まれているヒロインの感じとか、本当に巨大な生物に掴まれているようでリアルです。我ながら頭悪い表現ですが。

それと、コング以外にもたくさん恐竜やら翼竜やら大蛇やらが登場するのでとてもお得感がありますね。撮影どれくらい時間かかったんだろうという余計な気遣いまでしてしまいます。

コングの前に他の怪物が登場。ヒロインを置いて戦うコング。そこへ、別の怪物があらわれてヒロインをさらう。悲鳴を上げるヒロイン。その声を聞きつけコングがその怪物を追う。

という展開が延々続くのは流石にどうかと思いましたが。いやどんだけさらわれるねん。ヒロインの悲鳴も嫌というほど聞かされます。

行きの船のなかでヒロインに悲鳴をあげる演技指導をするシーンがあるのですが、これは伏線だったんだなと思いました。

最後にクライマックスのビルの頂上で戦闘機との戦いのシーン。あまりにも有名で、嫌というほどパロディやオマージュをたくさん見てきましたので、やっとオリジナルを見られたという謎の感動がありました。

大きなゴリラと複葉機の戦闘機3機の攻防は見ごたえがありました。機銃弾を浴びて徐々に弱っていくコングを見るのは少しつらかったです。

日米の特撮に大きな影響を与えた本作。一度は見る価値ありでしょう。




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