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【どうする印刷業界!?後編】 事業アイディアが欲しい経営者のためのBusiness hack Salon |斜陽産業編 Vol.1-2

#ビジネス #印刷業界 #斜陽産業 #ビジネスハックサロン #BHS

事業アイディアが欲しい経営者のためのBusiness hack Salon
この番組は、マーケターと経営コンサルタントの2人で、様々な会社や業界について議論していく番組です。

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事業アイディアが欲しい経営者のためのBusiness hack Salon第4回目ですね。
今日のお題は「斜陽産業編VOL1-2 印刷業界 後編」

前回までは、、、

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前回のまとめ

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2019年に倒産した千明社は、2000年前後?の大きな投資が市場のニーズとかみ合わず、営業黒字が出にくい体質となっていきました。
売上に関しては2012年も2019年もほぼ変わりなく45億くらいで、
営業利益が赤字続き。。。資産の売却やリストラをしてしのいできたらしいです。

印刷業界から学ぶ事は?

余計なお世話かもしれないですが、ここで考えてみたいことは
【あの時何ができたのか?】とか【5年前もしくは10年前、15年前に打てた手は何だったのか?】とか、次世代を生き抜くためのヒントが、隠されているんじゃないのかなと思います。

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それはシュリンクする業界において、加速してシュリンクしていくスピードを考えるとその業界内で手を打つ事自体がかなり厳しいと思います。
確かに、アイデア勝負の印刷(例えば、奇抜な名刺やDM)から生み出せるものは少なからずあるとは思います。

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けど、大きな母体があると難しいし、時代に抗う行為に思う。

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アイデアや、ビジネスのネタは世の中たくさん転がってはいるけど、そのビジネスの大きさがどこまで大きくなるビジネスなのかはよく見極めないといけないといけませんし、そのビジネスがどこまで大きくなるのか正直わからないところもあるかと思います。ですが、おおよその計算はできます。例えば、3億円する輪転機の投資回収を、この名刺のアイデアで埋めようと考えた時、

名刺デザイン代 30,000円 + 印刷代(200枚) 5,000円

の3,5万だとして、原価、人件費が40%だとして(ここは想像です)、残りの半分の30%の10,500円を設備(投資回収)に回せるとしたら、

300,000,000円÷10,500円=約28,500回

年間240日毎日名刺の受注が仮にあるとして、、、

28,500回÷240日=118年

つまり、名刺ビジネスで3億円の輪転機の投資回収をしようとしたら118年かかるって計算です。他にも輪転機の転用できれば話はかわりますし、単価が上げれれば別(でも市場価格は存在しますからね)ですし、超絶受注が発生すればまた話は変わりますが、、、とにかく会社の方向性を決めるような大きな投資にはかなりの先見の明が必要になるということです。


銀行のコンサルも入っていた・・・⤵

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銀行のグループにコンサル会社があるのは御存じかもしれませんが、ある会社が千明社にコンサルタントとして入っていたみたいです。恐らくそれって、BSを綺麗にする⇒資産の売却を意味していたのではないかと思います。

例えば、KOHEIのように、経営コンサルタントでも「事業戦略」や「新規事業立ち上げ」をやっている様な、クライアントの事業を拡大していく事を念頭においている会社もあれば、

銀行主導のようなコンサル会社は、BSやPLなどの書面上の情報を綺麗にとりまとめる事をメインとして、事業の拡大というよりも、事業がこれ以上悪くならないように事業をシュリンクさせていき運営を続けさせるか、M&Aをしてもらうかなど、コンサル会社によって大きく目的や意識が違います。


今回千明社に入ったコンサル会社は銀行の参加のコンサル会社で、どうやら本社機能を売ったらしく、営業部門が大幅縮小、そのせいで営業ができなくなり売上下降しました。そして、ついに王子製紙の傘下に入ることになったのです。
もしかしたら銀行側も綺麗にしたら、王子製紙のような会社が買ってくれるだろうと踏んだのかも、、、コンサルっていうより、銀行側の目的はM&Aにあったのかもしれません。

ただ、コンサルティング会社を運営するKOHEIからすると、まだある可能性、つまり資源を使ってその会社を伸ばすか?ってことが主軸で考えたいとは思います。印刷業界の社長が「もういいや」って諦めてたらどうしようもありませんが、、、


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これからも斜陽産業なんかは扱っていきたいと思いますが、難しい思うところが結構あって…
本格的な斜陽産業も増えつつある現状、もちろんドメインを変える方法はいくらでもありますが、どうその軸をズラすのか、その技術をどこに生かせるか、価値を他に見出すことが問題となります。

自社がどこに居て、何をしなければならないかを冷静に考える

※動画にはありませんが、「ドメインをずらすに」関して、ちょっとだけ脱線して斜陽産業が考えるべきポイントを、経営コンサルタント的な視点で解説していきます。

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まず、斜陽産業っていうのは、元はそれなりの需要があって、今はそうではなくなってしまった産業の事をいうとすれば、斜陽産業は会社の生き残りをかけて、何か新しい事をしなければなりません。

それを分類すると、上記のアマゾフのマトリックスが使いやすいのですが、(例を用いているのでイメージしながら読んでください)

1、市場浸透のパターン

これは、今までのお客様に、今までの商品を売るというイメージです。これは今まで通りの事をするので、リスクはほぼないと言えますね。例えば、いつもチラシの印刷を依頼してくれる水道屋さんとまた同じ仕事をするみたいなイメージです。ドメイン(コアとなる事業)は全くズレていません。

2、顧客開拓パターン

これは今までのチラシの印刷を、新しい建築屋に営業にいくことです。「御社でもチラシ印刷しませんか?」という提案型になるかもしれません。これも同じ商品を販売するので、リスクは高くはありません。設備も必要ではありません。ただ、営業力が必要になります。ドメイン(コアとなる事業)はズレていません。

3、新商品開拓パターン

これは、今までの上顧客の水道屋さんに、そろそろチラシで集客するのも難しくなってきたので、WEBで集客しませんか?と新しい商品、サービスを提供する事になります。これは、新商品を先に開発する必要があるので、コストがかかります。その為、2番の顧客開拓パターンに比べリスクは高くはなりますが、水道屋さんと今までの関係値があるため、割と仕事も決まり易いかと思います。ドメイン(コアとなる事業)は、ズレている場合があります。

4、多角化ビジネス

全く新しい事をします。自分達の今までの歴史や、知識や経験などは通用しないかもしれません。例えば、近くの配送屋が廃業になり、その土地を設備を格安で買ってくれないかと銀行からオファーがあり、銀行も融資をしてくれるというし、印刷に配送する手間やコストも内省化できそうだから運送業を始めてみる。などです。これは、色んなパターンがあります。例えば、カリスマホストのローランド氏はホストを引退後、脱毛サロン、芸能事務所、タピオカ屋、美容商品製造販売など、、、基本的には、土地勘の無い業種業界に手を出すのは危険ですので、ハイリスクにはなります。ドメイン(コアとなる事業)は、ズレていますが、互いに利益があるドメインを持つこともあります。

分類すると4つになりますが、自社では今何をしなければならないのか?を冷静に見極めねばなりません。


ちなみにKOHEIが経営コンサルタントとして、中小企業をお付き合いをしてきた感覚でいくと、

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多くの会社が2,3,4に着手しないといけない状況にありますが、何かと着手が遅れている、もしくはできていない社長が多いように思います。令和は時代が早いですから、注意が必要です。



話が脱線しましたので、引き戻します。

例えば雑誌出版社なんかは、どんどんコンテンツビジネスに変わって、メディア機能からある種ドメインを少しズラしているとも言えます。

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斜陽産業に限らす、上記の問題(どうその軸をズラすのか、その技術をどこに生かせるか、価値を他に見出すことが問題)をクリアできない場合や独自の技術が生み出されないのであれば、M&Aか規模縮小か、廃業に追い込まれる可能性が高いです。


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似たような事例ですが、、、

リーバイスのジーンズってなぜできたか知ってますか?

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実は、ヨットのセーリングの帆の売れ残りなんです。

それを売っていても、売れないから考え続けた結果、丈夫な服が必要とされていたこともあってジーンズにしたみたいです。
当時は世の中の流れも、いろいろなものが機械化されて、工場での労働者が増えていていたころだから、

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汚れても大丈夫、しかも丈夫な服がすごく良いインサイト(深い洞察)だったわけですよね。
要するに、

【時代の流れ+独自の技術=最強ビジネス】

ということですよね。よく言う、登りのエスカレーターに乗ってるか?という話。

令和に入ってからは、変革期に入ってます。色々本当に流れが早いです。
だから、

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結局は、ビジネスもテクニックではなく本質的なところが肝心要ということです。


まとめ

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番組のYOUTUBE動画

以上、有難うございます。

ご意見、ご感想お待ちしてます。
また、オンラインサロンも現在準備中です。

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希望者の方には、開設次第通知が行くように準備しておりますので、こちらより通知申請頂けますと幸いです。
https://forms.gle/wRrqPCWyRqudxQMp9
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この番組は、主に下記のテーマをもとに2人が気になるトピックをピックアップして、議論します。

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基本的に2人の知見や独自の視点で好き勝手にしゃべる番組になっております。
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※見る方によっては不快に感じる表現がある場合がありますが、あくまでエンターテイメント の延長だと思いご理解下さいませ。


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