【朗読・話し方Q&A】まっすぐな朗読について
朗読の疑問・質問にお答えするQ&Aのコーナーです。
本日は質問箱にお寄せいただいたこんな質問にお答えします。
ご質問ありがとうございます。
読み方の癖はなかなか取りにくいですよね。まず、癖を自覚出来ているのが一歩前進です。
「音が下がりすぎて暗くなってしまう」
場合は、割と、「笑顔で読む」とかしてみると暗くなりにくいですよ。
また、「癖がない」=「まっすぐ」とは限らないと思うんです、私。
人間が自然に喋る時に、まっすぐに喋る事はあまりないように思っていて、
(もちろん、平坦に喋る、という特色を持ってる人もいますが)
大事な情報だとか、話の要点なんかは自然と際立たせているのではないかと思います。
なので、
「癖を取る」を「まっすぐに読む」
としないで、
自分の意図や喋る内容の要点以外の、
「無駄な、癖だけで喋っている」
箇所を、本来の日本語の高低に戻していく、
という所でしょうか。
そういう意味で、僕がやってる朗読はどれも、必要な抑揚と思ってやってるので、
(棒読み派の人にはよく、抑揚がありすぎると言われますが)
特にこれがオススメ!というのは選びにくいですね。
どれもオススメでどれもオススメじゃない、みたいなとこがあるので(笑)
まっすぐな朗読、としてなら、
「淡々と語る味を出したい」
と思って最近作った、
中島敦の李陵なんかは、
普段と比べて抑揚抑え気味になってると思いますよー。
中島敦『李陵』
いい癖は極めていくと味わいにも繋がるケースもあると思うので、
自分の癖と、気長に仲良く付き合っていくのもよいと思います。
「駆逐してやる!」
勢いでいると、ほんとに、窮屈で仕方なくなると思うので。
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